【超詳しい】沢登りの基本装備&あったほうが便利な物を網羅的に解説!
- 初めての沢登り、道具が不安
- 沢で使い勝手の良い装備が知りたい
- いざという時に役立つグッズを知りたい
沢登りは登山と装備がまったく違うので「何をもっていけばいいのか?」が分かりにくいです。この記事では、沢登り初心者から中級者まで、沢に持っていく道具について網羅的に解説します。沢登りに初めて行く人も、すでに何度か行っている人にも参考になります。
この記事を読むと、沢登りの道具選びで失敗しません。何が足りなくて何が必要かが事前に分かります。道具が適切だと沢登りがさらに楽しくなります。この記事は道具について解説しています。服装については以下の記事で詳しく解説しています。クリックで別タブで開きます。
>>初心者からベテランまで【沢登りの服装】のオススメを徹底解説!
沢登りとは?
沢登りとは、渓流をさかのぼる登山スタイルのことです。沢(川)の流れに逆らって、時には滝をクライミングすることもあります。沢登りのゴールは山頂であったり、源流であったり、林道など様々です。
沢登りは、一般的な登山よりも難易度は高めです。正確な地図読み、ロープワーク、総合的な技術が必要だからです。適切な道具で楽しみましょう。
沢登りの魅力

沢登りの魅力は、手つかずの自然を全身で満喫できることです。自然に癒されながら、流れに逆らって泳いだり、水に打たれながら登る滝は夏のだいご味です。
沢登りに必ず準備したい道具
【沢靴】は沢登りの必須装備


沢登りに行くなら、沢靴は必須です。沢靴とは、ソールが沢登り専用になっている靴のことです。沢靴のソールにはラバーソールとフェルトソールの2種類があります。それぞれのメリットとデメリットは以下のとおりです。
| フェルトソール | ラバーソール | |
| 濡れた岩 | 滑りにくい | とても滑りにくい |
| ヌメリのある岩 | とても滑りにくい | 滑りやすい |
| 泥や草の斜面 | 少し滑りやすい | 滑りにくい |
| 岩に生えたコケ | 滑りにくい | 滑りにくい |
| ソールの耐久性 | 夏に毎週行くと1シーズンで張替えが必要 | ほとんど張替えの必要がない |
フェルトソールはオールマイティに対応できます。ラバーソールはヌメリに弱く、初心者が使うと突然滑ってこけることがあります。初心者にはフェルトソールがおすすめです。岩のヌメリを経験でわかる中級者には、登攀力のあるラバーソールがおすすめです。
花崗岩のような大きくて硬い岩盤の沢だと、初心者にもラバーソールがおすすめです。グリップ力がケタ違いなので、快適さがまったく異なります。沢の岩質は初心者にはわからないと思うので、一緒に行く経験者の方の意見を参考にされると良いです。
以下の記事では、沢靴の選び方を詳しく解説しています。安くて初心者におすすめな代替品もご紹介しています。レンタルできるサービスも紹介しています。
>>【沢靴の選び方】モンベル・キャラバン・代用品ごとにオススメを紹介!
【ライフジャケット】も初心者なら持って行こう!


水量の多い沢登りにはライフジャケットは必須です。水が極端に少なく、泳ぎがほとんどない沢に初心者を連れて行ったときに、初心者を溺れかけさせた経験があります。初心者は服を着たまま水に入ると、想像以上に泳ぎにくいことを知らなかったからです。
沢登りで使いやすいライフジャケットの選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。
>>【沢登り初心者必見】ライフジャケット徹底比較|タイプ別特徴
【アプローチシューズ】もできればあったほうが良い。



フェルトソールで沢登りに行くなら、アプローチシューズも必要です。下山時に使用します。フェルトソールで道路や林道を歩くとソールの消耗が激しいからです。林道や草付きのトラバースもフェルトソールは不得意です。
アプローチシューズはなんでも大丈夫です。沢登り中はザックに入れておくので、 軽くてコンパクトだと便利です。以下の記事では、沢登りやマルチピッチで使えるアプローチシューズの選び方を解説しています。
>>マルチピッチから普段履きまで!アプローチシューズの選び方
【レインウェア】いざという時のお助けアイテム
レインウェアは沢では必須装備です。沢で体が冷えた時や、冷えそうな時に着ておくと体がかなり温まります。真夏の暑い日でも、レインウェアは必ず携行しましょう。ストレッチのある「ファイントラックのエバーブレスレグン」と「ワークマンのレインウェア」がおすすめです。
登山やバリエーションでも使いたい方には、ファイントラックのエバーブレスレグンがおすすめです。軽くてコンパクトになり、生地も丈夫です。フードはヘルメットに対応してます。ベンチレーターもあり、使いやすいです。
【スマホやデジカメの防水】グッズ


防水のスマホやデジカメも、沢で扱っていると壊れます。僕は5台ぐらい壊しました。防水の物を防水ケースに入れて使うのが一番無難です。Run-OFFは、耐久性や防水性、操作性が便利な防水ケースです。ジッパーをしめるだけでIP67(水深1mの位置で30分間OK)の防水力があります。入れたまま撮影できます。
スマホを入れるだけならこちらが安いです。難点は、少しかさばるのと、ジッパーが小さいことです。
スマホやデジカメを楽に入れたいならこちらです。ジッパーが大きく開き、かさも有るので扱いやすいです。こちらの記事で詳しく書いています。
【防水袋】大事な荷物を濡らしたくない





防水バッグは、濡れなければゴミ袋でもいいです。登山用の防水袋は繰り返し使いやすいです。沢登りで使うならバハバッグがおすすめです。バハバッグをおすすめする理由は以下のとおりです。
- 多くの防水バッグよりも生地が厚く、丈夫
- 縫い目が無いので劣化しない
- 防水のシームテープを使ってない
- つなぎ目を溶着しているので劣化しない
【浄水器】遠慮なく沢の水が飲める

綺麗な沢の水でも、100%安全というわけではありません。上流に獣の死骸や糞があると、水に大腸菌などが混ざっている可能性があります。浄水器があると安心して水が飲めます。沢登りや登山で使いやすい浄水器を以下の記事で解説しています。浄水スピードの速い物がおすすめです。
>>【登山おすすめ浄水器】カタダイン、ソーヤー、ハイドラパックを比較|浄水スピードが大事
【ファーストエイドキット】は個人で準備して行こう


沢登りでは熱中症や低体温、虫刺されなどの対策が必要です。エイドキットを防水のスタッフサックに入れておくと良いでしょう。容量は3Lがおすすめです。僕はエイドキットを多く持っていくこともあるので5Lを使用しています。具体的に必要な物を解説します。
熱中症対策にオススメなグッズ
沢登りでも熱中症になるリスクがあります。沢の中では身体が冷えますが、沢から出て下山する際にリスクが高まります。熱中症対策を心掛けましょう。
ロッテのヒヤロンはしっかりと冷えるのでオススメです。値段も安いです。急冷グッズは他にもありますが、ロッテのヒヤロンよりも小さい物は役に立ちません。パッキングしても意外と中身が割れません。
低体温症対策にオススメなエマージェンシーブランケット
値段が安い物の中では、SOLのエマージェンシーブランケットが一番オススメです。他の安いエマージェンシーブランケットよりも生地が厚くて丈夫、ガサガサ音もマシです。エマージェンシーポーチの中に収納しやすく、オレンジ色なので視認性もいいです。
保温ボトルに温かいお湯を入れて持っていこう
沢の中で行動し続けると、身体が冷えます。低体温になるリスクがあります。必ず温かくなれる準備をしておきましょう。
寒い時は温かいものを飲むことが一番です。保温性ボトルの中では「実績・信頼・保温性」が最も信頼できるのはサーモスの山専ボトルです。蓋の空け締めがしやすいので、ストレスになりません。容量は500mlがおすすめです。
虫刺され対策のオススメグッズ




ポイズンリムーバーはアスピブナンがおすすめです。先端が透明なので毒が吸い出されるのを確認できます。アタッチメントを変えると、指先などでも吸引できます。安い物と比べると、使い勝手が全然違います。

ヤマビル対策にオススメなグッズ
ヤマビル対策の定番と言えばコレです。ディート不使用なのでお肌にもやさしい。事前に振りかけておけばヤマビル予防になります。すでに付着してしまったヤマビルに直接スプレーしても良い点がすばらしいです。
沢登りのステップアップに欠かせない道具
【アルパインハーネス】歩きがメインな沢登でこそ使うと快適


ハーネスはいざという時にロープを結んで、身体の安全を確保します。種類が多く、どれも見た目が似ているので、デザインで選んでもいいのではと悩む方も多いです。ハーネス選びに失敗すると、歩くだけで股回りが痛くなる可能性があります。沢登りは、生地が保水しないアルパインハーネスがおすすめです。こちらの記事で詳しく解説しています。
>>【おすすめ14選】クライミング用ハーネスの使い方と選び方を徹底解説!
【クライミングロープ】沢登りに適したものはどれか?

クライミングロープの種類は多いです。沢登りでは、太くて長いロープほど水を吸水して重くなります。沢登りはフリークライミングよりも補助的に使うことが多いので、細くて短いロープで事足りるシーンも多いです。こちらの記事では、クライミングロープの種類と選び方、沢登りにおすすめなロープを紹介しています。
>>クライミングロープのおすすめと選び方【ダブルとシングルの違いとは?】
【ダイニーマスリング】が沢でもクライミングでもオススメ
簡易チェストハーネスを作ったり、木に巻いて支点にしたり、さまざまな用途で使えるのがスリングです。沢登りで使うなら、保水しても強度の低下が低いダイニーマスリングがおすすめです。以下の記事では、スリングを使うための必要な情報を網羅しています。
>>【徹底解説】用途別スリング7選&クライミングでの使い方を分かりやすく解説!
【ビレイデバイス】はロープの太さに合った物を使う

沢登りではビレイデバイスはシンプルで扱いやすい物が良いです。沢で使うロープの径が細いなら、ロースプロットが一番小さいBDのATCアルパインガイドがオススメです。セカンドクライマーをビレーするときに、ロープスロット内でのキンクが起きにくいからです。


セカンドクライマーやリードクライマーが滝から落ちた際に、 滝に打たれ続ける状態を早く解放したい場合、オートブレーキ機能を使わない方が良いときもあります。上の図はリードクライマーが落ちた例ですが、セカンドクライマーが落ちた時も同様ですね。ビレイデバイスについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
>>マルチピッチ向けビレイデバイスの選び方【4商品を徹底比較!】
【ハンマー】沢登りの定番

沢登りの定番ともいえるハンマー。沢のハンマーといえば、ミゾーのチコやロカなどが有名です。ハンマーの選び方については以下の記事にまとめています。
>>【3種類比べてみた】沢登りのハンマー|携行に便利なホルダーなど
【ハーケン】は長さと形状で選ぶべし

オススメは、カラビナを通す穴が二つあるナイフブレードとバンブーです。穴が一つだと、カラビナの打ち込む向きやリスとの関係で、カラビナを通すことが出来ないことがあります。それぞれのハーケンの特徴は以下のとおりです。
①~③ナイフブレード(薄手):薄く、僅かな隙間にも入りやすい。ハーケンが曲がりやすい。曲がったハーケンは矯正できる。
①~③バンブー(厚手):リス(わずかな隙間のクラック)の太さとマッチすれば強度が強い。
④穴が1つのハーケン:値段は安いがやや使いにくい。
⑤軟鉄ハーケン:今は販売されていない。回収できないので使用しないように。
⑥アングル:一番強度は高い。アングルが使えるところは極小カムもきまりやすい。
⑦ラープ:前進用のお守りアイテム。
【ギヤツール】は沢でこそ持って行きたい




ギアツールはハーケンやハンマーホルダーとして使うと便利です。ギアツールも種類はさまざまですが、キャリツールエボは大体のハーネスで使えます。僕はハーネスの左右に1個づつ装着しています。冬山ではアックスホルダーとして使うと便利です。
【KONGOマグネット】ハーケンやハンマーを多用するなら便利



ザックのショルダーなどに装着できる、超強力なマグネットです。ハンマーやハーケン、冬はアックスも一時的に装着でき便利です。マニアックなクライミングギアです。
【お助けロープ】があると安全&時間短縮に良い
万が一のために持っておきたいお助けロープ。リーダーは必ず携行しましょう。普通のロープとの大きな違いは、ロープが水に浮くか浮かないかです。水に浮いた方が素早く掴めるし、水中で足に絡んだりもしにくいです。長さは15mは欲しいです。代表的な商品は以下のとおりです。
![]() ファイントラック/ゴージュバッグ | モンベル/スローロープ | |
| 水に浮くかどうか | 浮く | 浮く |
| ロープの太さ | 6.5mm | 8.5mm |
| 強度 | 約1,100kg | 記載なし |
| 懸垂下降への使用 | 使えない | 使えない |
| 素材 | 中芯:ダイニーマ 表皮:ポリプロピレン | ポリプロピレン |
| 詳細 |
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楽天 Yahoo | Amazon 楽天 Yahoo |
【ナチュラルプロテクション】沢では使える機会も多い。
沢では使える場面が多いのがナッツやキャメロットなどのナチュラルプロテクションです。キャメロットもそうですが、沢でのナチュプロのセッティングは普通の岩場と比べて難しいので経験が必要です。ナチュラルプロテクションの選び方は以下の記事で解説しています。
>>【クライミング】各メーカーのカムの違いと選び方【キャメロットが良いの?】
沢登りにあると便利な道具
【防水マップケース】トポ図や地図を入れる



いろいろ試してきましたが、ロックサックが一番良かったです。ロックサックは丈夫で、浸水しません。2~3年は使えます。3シーズン目(夏はほぼ毎週使用)にして、ようやく浸水しました。常に折り曲げて携行していましたが、問題ありませんでした。サイズも様々で値段も安いのでオススメです。
【たわし】ヌメリ落としに有効。

ヌメリの多い滝で使用します。「ここに足を乗せたいけど、ヌメリが強い・・・」そんな場面でたわしでごしごしすると、ヌメリが無くなります。登攀中はお守りに。車に帰ったらお掃除に使えます。
沢登りで使うザックは何が良いのか2種類比較!

沢登りでは、普通のザックよりも沢登り用のザックの方が便利です。それぞれメリットとデメリットがあるので紹介します。
完全防水タイプザックのメリットとデメリット



構造的には、登山で使われる防水ドライサックと同じです。防水性は高いですが、濡れたロープを中に収納すると結局中が濡れてしまったりします。泳ぎが続くと浸水することもあります。大事な荷物はザックの中で防水処置をしましょう。
中の荷物がほぼ濡れない安心感は大きいです。構造的に、背負い心地があまり良くないものが多いです。荷物が少なすぎると、ロールトップが巻きにくいザックもあります。家に帰ってからの片づけは楽です。
メッシュタイプのメリットとデメリット




水が入ってもすぐに排出されるタイプです。荷物は防水スタッフサックなどで個別に防水処置させる必要があります。メッシュ部分は破れにくく、丈夫な物が多いです。ザックの中に水が入って重くなることが無くなります。メッシュタイプはモンベルが使いやすいです。
沢登りの服装の選び方についてはこちら
沢登りは服装を間違えると、真夏と言えども低体温になるリスクを含んでいます。どうせなら寒さをできるだけ感じる事なく沢登りを楽しみたいですよね。沢登りの服装はこうじゃないとダメ!といった決まりはありませんが、沢登りでは服装が快適さを左右する重要な要素である点は間違いありません。服装の選び方は以下の記事で詳しく解説しています。
>初心者からベテランまで【沢登りの服装】のオススメを徹底解説!
まとめ
沢登りは沢靴やライフジャケット、レインウェアは必須装備です。大事なスマホやデジカメが濡れないように防水グッズも充実させましょう。アプローチシューズがあると、下山時に楽ができます。
沢登りはリスクの高い遊びです。低体温はもちろんのこと、熱中症や虫やヘビに咬まれる可能性があります。救助を呼びにくい状況にもなりやすいので、かならずファーストエイドキットは持っていきましょう。



モンベル/スローロープ
