【沢靴の選び方】モンベル・キャラバン・代用品ごとにオススメを紹介!

- いきなり値段が高い沢靴は厳しい
- モンベルとキャラバンの沢靴の違いは?
- とりあえず代用品で良いのを探している
夏の遊びと言えば沢登りですが、一番大事な装備が沢靴です。この記事では、沢靴の選び方や、モンベルとキャラバンの違い、安くて実用的な代用品を解説します。この記事を読むと、沢靴の違いと選び方がわかります。
初心者が行くような沢歩き程度なら、代用品の沢靴でも大丈夫です。どの程度の沢登りに行くのか、どこまで快適さを求めるかで沢靴を選びましょう。
沢靴以外の沢登りの道具に関しては以下の記事で解説しています。
>>【超詳しい】沢登りの基本装備&あったほうが便利な物を網羅的に解説!
沢靴とは?


沢登りに行くなら、沢靴は必須です。沢靴とは、ソールが沢登り専用になっている靴のことです。沢靴のソールにはラバーソールとフェルトソールの2種類があります。
フェルト(ラバー)ソールの違いと役割

左がラバーソール、右がフェルトソールです。どちらも沢で滑りにくいという点では同じですが、得意不得意なシーンがあります。具体的には以下のとおりです。
フェルトソール | ラバーソール | |
濡れた岩 | 滑りにくい | とても滑りにくい |
ヌメリのある岩 | とても滑りにくい | 滑りやすい |
泥や草の斜面 | 少し滑りやすい | 滑りにくい |
岩に生えたコケ | 滑りにくい | 滑りにくい |
ソールの耐久性 | 夏に毎週行くと1シーズンで張替えが必要 | ほとんど張替えの必要がない |
フェルトソールはオールマイティに対応できます。ラバーソールはヌメリに弱く、初心者が使うと突然滑ってこけることがあります。初心者にはフェルトソールがおすすめです。岩のヌメリを経験でわかる中級者には、登攀力のあるラバーソールがおすすめです。
花崗岩のような大きくて硬い岩盤の沢だと、初心者にもラバーソールがおすすめです。グリップ力がケタ違いなので、快適さがまったく異なります。沢の岩質は初心者にはわからないと思うので、一緒に行く経験者の方の意見を参考にされると良いです。
沢靴には大きく分けて3種類のタイプがある



沢靴には、大きく分けて3種類あります。沢登り用の沢靴なら、ソールがフェルトかラバーかで販売されているので選べます。具体的な違いは以下のとおりです。
- 普通の靴タイプの特徴
- 普通の靴のように履きやすいです。靴自体が足のサポートをしてくれるので長時間歩いても疲れにくいです。値段が3タイプの中では高めですが、靴底の張り替えが出来るタイプが多いです。
- 沢登り用のタビタイプ
- 沢登り用の靴の中では安価です。靴全体が柔らかく、親指が独立しているので繊細な登りができます。普通の靴タイプに比べて長時間歩くと疲れやすいです。足幅が広い人には合いやすいです。
- 渓流釣り用フェルトシューズ
- 釣りのシーズンが外れると安くなります。スパイク付きのものは滑るので選ばないようにしましょう。とりあえずお試しで数回ぐらい使う人にはオススメです。物やメーカーによって作りが大きく違うので注意が必要です。




普通の靴タイプは堅牢な作りで丈夫にできています。タビタイプは柔らかい点が特徴です。靴の素材がネオプレーンだと、体感して分かるほど足が温かいです。今回紹介する阪神素地のフィッシングタビは渓流釣り用ですが、沢登りでも使えます。
モンベルとキャラバンの沢靴の違い
ラバーソールは両メーカーで大きく違う


大きな違いはクライミングゾーンの有無とソールのブランドです。左の写真がキャラバンで、クライミングゾーンがあります。右がモンベルですが、クライミングゾーンがありません。実際に滝を登る際に大きな違いは感じられません。
キャラバンは登山靴で定評のあるビブラムソールを使用しています。モンベルは独自のソールを使用している点も大きな違いです。沢での使用は、体感できるほどの違いは今のところ感じていません。
普通の靴タイプの作りの違い



キャラバンはシンプルな形です。脱いだり履いたりが楽にできる反面、小石が入りやすいです。モンベルはコードロックとレースカバーが採用されています。キャラバンと比べて、モンベルは靴のつま先が少し狭いです。靴の性能に大きな違いは感じません。
サイズ感は、モンベルのサワートレッカーは普段履いている靴と同じサイズ感です。足の実寸が25.5cmだとしたら、26.5cmの沢靴になります。キャラバンは足の実寸25.5cmだとしたら、26cmの沢靴が良いです。
タビタイプの違いは履きやすさ


モンベルとキャラバンの「タビタイプ」の大きな違いは、履きやすさです。キャラバンはサイドジッパーが付いているので脱ぎ履きしやすいです。モンベルはジッパーがありませんが、フィット感を高められます。
足幅が広い人にはキャラバンがオススメ

足幅が広く、快適に歩きたい方にはキャラバンがおすすめです。足幅の広い(3E)タイプが販売されています。日本人は足幅の広い人が多いので、キャラバンの靴の方が履きやすいという人も多いです。足のサイズを家でも調べたい方は以下の記事をご覧ください。
>>【ZOZOMAT】足の実寸を測って、クライミングシューズのサイズ感を知ろう!
【タイプ別】沢靴のおすすめ6選
お値段が手ごろなタビタイプと代用品
昔ながらのタビタイプは靴タイプと比べて、全体が柔らかい点が特徴です。値段が安く、足裏感覚に優れています。耐久性に劣りやすく、足に疲れがたまりやすい点がデメリットです。おすすめは以下のとおりです。
![]() 阪神素地/フィッシングタビ | ![]() | |
ソールのタイプ | フェルト | フェルト |
ポイント | 最もコスパが良く、靴下感覚で履きやすい。お試しで沢登り(沢歩き)をする人にオススメ。 | 本格的な沢登りまで対応できる。サイドジッパーなので履きやすい。 |
良い点 | 代用品としては一番安くて良い。値段が安いのにしっかりとフェルトソール。 | 靴全体が3mm厚のネオプレーン素材なので保温性も良い。耐久性の必要な所はラバー補強されている。 |
イマイチな点 | 靴全体が柔らかいので、本格的な沢登りには向かない。耐久性に劣る。 | サイズが1cm単位なので、繊細なクライミングには向かない。 |
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阪神素地/フィッシングタビ



ソックスにフェルトを付けたタビです。コンパクトで持ち運びしやすい。川の中でグリップ力抜群のフェルトソール。軽くて動きやすく、フィット感は抜群です。ソックス部分の耐久性は低いです。値段が安いので、お試しに沢登りに行ってみる方におすすめです。
素材 | アッパー/ナイロンソックス ソール/PPフェルトサイズ |
サイズ | 23cm/24cm/25cm/26cm/27cm/28cm |

キャラバン/渓流タビ






柔らかく、指先感覚が良いです。アッパーは濡れても保温効果のある3㎜厚の発泡ラバーを使用。甲部に付けた面ファスナーテープの調整でフィット感を高められます。脱ぎ履きもスムーズです。つま先、かかと部にはラバー補強を施しています。
渓流の世界では古くから絶大な信頼を得ている、フェルト素材のソールです。水を吸収しながら足場を捉えるため、ヌメリや苔むした場所でも滑りにくいです。定期的なフェルトの張り替えを必要とします。
素材 | アッパー:発泡ラバー/ファスナー付き ソール :13mmPPフェルトソール |
サイズ | SSS(22cm)、SS(23cm)、S(24cm)、M(25cm)、L(26cm)、LL(27cm)、LLL(28cm) |

より本格的に長く沢登を楽しむ方には「靴」タイプ
お値段は高いですが、タビタイプよりも歩きやすいので初心者にもオススメです。長時間の歩行でも足への負担が少なく、耐久性が高い点がメリットです。おすすめは以下のとおりです。
![]() | ![]() キャラバン/KR_3XR | ![]() | ![]() | |
ソールのタイプ | フェルト | ラバー | ラバー | フェルト |
ポイント | 履きやすく、靴全体がしっかりした作り。足幅が広い人向けのWIDEタイプも有る。 | クライミングゾーンのあるラバータイプ。安心のVibramソールで効きもばっちり。 | ややキャニオニング向けの靴。足首周りがやや硬めで繊細な登りに一歩劣る。 | 足の幅が広い人に適した靴 |
良い点 | ソールは張替え可能。脱ぎ履きしやすく、初心者にも良い。 | オールマイティに使える沢靴。耐久性は抜群。堅牢な作り。 | 唯一の海外製で優れたデザイン性 | 沢靴の中でも、唯一の3Eモデル。 |
イマイチな点 | ネオプレーンの靴下との併用がオススメ。 | ラバーソールはヌメリのある岩で滑る。 | 値段が高い | ネオプレーンの靴下との併用がオススメ。 |
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キャラバン/KR_3XF






きめが細かく耐摩耗性に優れた日本製フェルトソールを採用しています。ワイズは足にフィットしやすい2Eです。かかとまわりに丸みを持たせてホールド感を高めています。ベロ部はソフトで収まりも良い。靴紐を締めたときの当たりを和らげるなど、登攀のみならず沢遊びにも配慮しています。履きやすくて歩きやすい渓流シューズです。
素材 | 【アッパー】合成皮革+メッシュポリエステル(ラバー補強) 【ライニング】不織布 【ソール】13mmPPフェルトソール(ミッドソール:EVA) 【フレックス】エクストラライトフレーム 【インソール】EVAインソール |
サイズ | 190ブラック/22.5〜28.0cm・29.0cm 220レッド /22.5〜28.0cm 660ブルー /22.5〜28.0・29.0cm |

キャラバン/KR_3XR






ソールは、グリップ力を高めたヴィブラムイドログリップを採用です。つま先部分にクライミングゾーンも設けているので、アプローチから沢登り、岩登りまで、これ一足で幅広く対応します。
アッパーは、軽くて乾きやすいメッシュポリエステル生地に合成皮革とランドラバーで補強しています。足首まわりやベロ部には3Dメッシュ素材を使い、柔らかな履き心地に仕立てました。ワイズはフィット感に優れた2Eラストを採用。かかと部分に丸みを持たせることで、かかとのホールド感を高め、当たりや擦れを起こしにくくしています。
素材 | 【アッパー 】合成皮革+メッシュポリエステル(ラバー補強) 【ライニング】不織布 【 ソール 】ヴィブラム_S1628 W-Friction(Idrogrip)(ミッドソール:EVA) 【フレックス】エクストラライトフレーム 【インソール】EVAインソール |
サイズ | 660ブルー 全2色 各22.5〜28.0・29.0㎝ |

スポルティバ/TXキャニオン




キャニオニングや渓流釣り、沢登りといったあらゆるシーンを想定しています。耐久性、速乾性はもちろん、濡れた岩等の足場の悪い場所でも高いグリップ力を発揮するソールです。これまでの常識を破る革新的な一足。
素材 | 【アッパー 】撥水加工済アリアプーレン 【ライニング】耐摩耗性撥水生地 【 ソール 】Vibram社製イドログリップ |
サイズ | 37~47 |

キャラバン/KR_3XF WIDE






3Eよりも幅が広い3E WIDEラストを採用した、足幅が広めの方にも快適に履けるモデルです。モデルは沢登りだけではなく、釣りでの使用にも配慮しています。履き口まわりの2ヵ所にフックを採用。しゃがんだ体勢で足首まわりを緩めたいときなどに、シューレースを素早く調整できます。アッパーは合成皮革の割合を高めて耐久性を向上させ、傷みやすいつま先部分はトゥバンパーを付けて補強しました。
素材 | 【アッパー】合成皮革+メッシュポリエステル(トゥバンパー+ランドラバー補強) 【ライニング】不織布 【ソール】13mmPPフェルトソール(ミッドソール:EVA) 【フレックス】エクストラライトフレーム 【インソール】EVAインソール |
サイズ | 100グレー/25.0〜29.0cm(1cm刻み) 578カーキ/25.0〜29.0cm(1cm刻み) |

沢靴はレンタルできる

やまどうぐレンタル屋では、キャラバンのKR_3XFをレンタルできます。フェルトソールかつ、脱ぎ履きのしやすいモデルなので初心者におすすめです。去年まではウォーターゾーンの古い沢靴しかレンタルできなかったのですが、今年になってからキャラバンのKR_3XFに変わりました。

レンタル日数は、沢靴を山で使用する日数です。山の準備期間は含まれません。お届け指定日は使用開始日の3-5日前を指定すれば大丈夫です。サイズ変更もできるので、サイズが心配なら5日前に届けてもらいましょう。サイズ変更の連絡をすれば、使用開始日に間に合うように商品を届けてくれます。月でレンタルも可能です。
ライフジャケット、服装、ハーネスも沢登りでは重要
ライフジャケットは初心者の必須装備


水量の多い沢登りにはライフジャケットは必須です。水が極端に少なく、泳ぎがほとんどない沢に初心者を連れて行ったときに、初心者を溺れかけさせた経験があります。初心者は服を着たまま水に入ると、想像以上に泳ぎにくいことを知らなかったからです。
泳ぎに自信がない人や、初めて沢登りに行く人にはライフジャケットは必須だと考えています。ライフジャケットは着ているだけでも温かい点もポイントです。沢登りで使いやすいライフジャケットの選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。
>>【沢登り初心者必見】ライフジャケット徹底比較|タイプ別特徴
適切な服装だと、沢登りがもっと楽しくなる
沢登りは服装を間違えると、真夏と言えども低体温になるリスクを含んでいます。どうせなら寒さをできるだけ感じる事なく沢登りを楽しみたいですよね。沢登りの服装はこうじゃないとダメ!といった決まりはありませんが、沢登りでは服装が快適さを左右する重要な要素である点は間違いありません。服装の選び方は以下の記事で詳しく解説しています。
>>初心者からベテランまで【沢登りの服装】のオススメを徹底解説!
【ハーネス】長時間歩いても快適なものを選ぼう

ハーネスはいざという時にロープを結んで、身体の安全を確保します。種類が多く、どれも見た目が似ているので、デザインで選んでもいいのではと悩む方も多いです。ハーネス選びに失敗すると、歩くだけで股回りが痛くなる可能性があります。沢登りは、生地が保水しないアルパインハーネスがおすすめです。こちらの記事で詳しく解説しています。
>>【おすすめ14選】クライミング用ハーネスの使い方と選び方を徹底解説!
まとめ
沢靴は沢登りには必須装備です。お試し程度で使うなら、安くてフェルトソールの使われた阪神素地のフィッシングタビがおすすめです。足裏感覚を重視するならタビタイプを、耐久性や歩きやすさで選ぶなら靴タイプを選びましょう。
初心者はライフジャケットも持っておきましょう。

その他の沢登りの道具を網羅的に解説した記事はこちらになります。

沢登りの服装に関して解説した記事はこちらです。

ではまた!