夏の暑い日が続くと沢登りに行きたくなりますよね!
沢登りは普段の登山とまったく違うので「何をもっていけばいいのか?」って分かりにくいです。
■外岩のクライミングと同じ感じで言ったら全然違った・・・
■初めての沢登りで、ほかの人に迷惑をかけたくない!(道具がないからといって迷惑ではないですけどね)
そう思われる方も多いと思います。
このブログでは、元登山ガイドステージⅡ&元登山用品店に勤めていた僕が、沢に持っていく道具について徹底的に解説をします!
全部を持っていく必要はもちろんありません!
こういった道具があるんだなと、見るだけでも勉強になります。詳しいプロフィールはこちら
このブログを読むと、クライミングとは違った沢での道具の選び方が分かります!
何が足りなくて何が必要か・・それが事前に分かるだけでも沢登りが楽しくなること間違いなし!
■沢では、とりあえずヌンチャク(クイックドロー)はアルパインヌンチャクの方が何かと使い勝手が良い。
■ポイズンリムーバーは必須。
■沢登りに適したロープ、ハーケンやハンマーの選び方といった上級者向けの説明も!

沢登りに必ず必要な道具
まずは沢登りに必ず必要な道具からご紹介です!
③【沢靴】は靴タイプの方が足が疲れにくい!
沢登に行くなら沢靴(沢登専用の靴)は必須です!
値段も高いので運動靴で試しに行く方が本当に多いですが、正直に言ってオススメできません。 その理由は
もう絶対にこれです。 沢の岩は基本的にヌメっているので、普通の靴でいくとびっくりするぐらい滑ります。
これは歩行技術などではなくて、そういうものなんだと割り切ってください。 沢靴だと圧倒的に滑りにくいので、沢登りが純粋に楽しくなります!
沢靴と運動靴の違いはソールの違い。
見た目は普通の靴とそれほど違いはありませんが、大きな違いはソールです。
左はラバーソール、右はフェルトソールと呼ばれています。 このソールがヌメった岩でも滑りにくい秘密ですね。
それぞれメリット、デメリットがあるので表に表してみました!
フェルトソール | ラバーソール | |
ヌメリのある岩 | ◎ | △ |
水に濡れた岩 | 〇 | ◎ |
泥や草の斜面 | △ | 〇 |
苔 | 〇 | 〇 |
ソールの耐久性 | 夏に毎週行くと1シーズンで張替えが必要 | 基本的に張替えは必要ない |
オールマイティで対応するのがフェルトソール!
ラバーはヌメリに弱く、初心者が使うと突然滑って転けることがあります。
なので、初心者はフェルトソールを選びましょう。
中級者以上には、お財布的にも優しいラバーソールがオススメ!
岩のヌメリを経験で分かる中級者向けですね。
岩に対するグリップ力がフェルトと比べて段違いです!
お値段が手ごろで入門者向けな「タビ」タイプ
昔ながらのタビタイプ。 靴タイプと比べて、全体が柔らかい作りなのが特徴です。
■靴が柔らかいので、クライミングシューズに近い感覚で滝を登れる。
長時間歩行すると足に疲れが溜まりやすい
画像 | ブランド/ 商品名 | ポイント | ソールのタイプ | 良い点 | イマイチな点 | リンク |
---|---|---|---|---|---|---|
![]() | 阪神素地/ フィッシングタビ | 最もコスパが良く、靴下感覚で履きやすい。お試しで沢登り(沢歩き)をする人にオススメ。 | フェルト | 値段が安いのにしっかりとフェルトソール。 | 靴全体が柔らかいので、本格的な沢登りには向かない。 耐久性に劣る。 | |
![]() | キャラバン/ ケイリュウタビ | 本格的な沢登りまで対応し、サイドジッパーなので非常に履きやすい。 | フェルト | 靴全体が3mm厚のネオプレーン素材なので保温性も良い。耐久性の必要な所にはラバー補強されている。 | サイズが1cm単位なので、繊細なクライミングには向かない。 |

- ▲阪神素地は安いですけど、上の生地は普通の靴下生地。
- ▲モンベルのタビ
- ▲ネオプレーンなので保温性がありますが、とても履きにくい。
- ▲タビタイプは柔らかいのが特徴
より本格的に長く沢登を楽しむ方には「靴」タイプ
お値段はタビタイプよりも高いですが、タビタイプよりも歩きやすいので初心者にもオススメです!
■足回りの保護がしっかりしているので、岩にぶつけても痛くなりにくい。
■値段がタビタイプよりも高め。
画像 | ブランド/ 商品名 | ポイント | ソールのタイプ | 良い点 | イマイチな点 | リンク |
---|---|---|---|---|---|---|
![]() | 渓流/ KR_3XF | 履きやすく、靴全体がしっかりした作り。 足幅が広い人向けのWIDEタイプ(カラーは茶色)も有るので嬉しい。 | フェルト | ソールは張替えをすることも出来る。 | ネオプレーンの靴下との併用がオススメ。 | |
![]() | 渓流/ KR_3XR | クライミングゾーンのあるラバータイプ!安心のVibramソールで効きもばっちり。 | ラバー | オールマイティに使える沢靴。耐久性は抜群。 | ラバーソールは滑りのある岩で滑るので、中級者以上向け。 | |
![]() | スポルティバ/ TXキャニオン | ややキャニオニング向けの靴。足首周りがやや硬めで繊細な登りに一歩劣る | ラバー | 唯一の海外製で優れたデザイン性! | お値段が高め。 |
沢靴も意外と種類が多くて、どれがいいのか迷っちゃいますよね。
オススメは靴タイプです。
■足の周りが靴タイプの方が保護されているので、岩とかに当たっても痛くなりにくい。
■タビタイプは全体的に柔らかい作りなので、岩などにあたると少し痛いときも。
タビタイプの方が岩が登りやすいという人もいますが、靴タイプもサイズが適切であれば問題なく登れます!
その他、詳しい沢靴選びについてはこちらの記事をご覧ください!
④下山時に使う【アプローチシューズ】も有ったほうが良い。
フェルトソールで沢登りに行くなら、アプローチシューズも持って行った方が無難です。
沢登りを終えて、車に戻るまでの下山で使用します。
フェルトソールで道路や林道を歩くと、ソールの消耗が激しいからですね。
また、林道や草付きのトラバースなどもフェルトソールは不得意です。
(※ラバーソールの場合はアプローチシューズは無くても大丈夫です。)
基本的にアプローチシューズはなんでも大丈夫ですが、沢登りの最中はずっとザックに入れておくので、 出来るだけ軽く、コンパクトなほうが良いです。
- ▲出来るだけ軽い方が良いですよね!
- ▲コンパクトさも重要!
- ▲登山向けアプローチシューズは、ソールの形状も登山向け
アプローチシューズといっても種類は様々です。
重要なのは、「重さ」と「コンパクトになるか」ですね。
こちらの記事では、マルチピッチでも使えるアプローチシューズの選び方を書いています。
軽くてコンパクトになるアプローチシューズは、沢登りだけでなく、マルチピッチクライミングでも大活躍します!
⑤ポイズンリムーバー必須!【ファーストエイドキット】
沢登りでは
■熱さ対策(熱中症)
■寒さ対策(低体温症)
■虫刺され対策(アナフィラキシーショック) を取っていかなければならないです。 水濡れにも気を付けたいので、エイドキットを防水のスタッフサックに入れると良い。
シートゥサミットのファーストエイドドライサックがオススメです!
容量は3Lがオススメです。 僕はエイドキットを2つ入れる事があるので5Lを選んでいます。
個人の考え方によって中身が一番変わるところだと思いますので、詳しくは書きません。
→ヒヤロンがオススメ。小さい物は冷却効果が低い。
近くの薬局で150円ぐらいで売っています。
■沢登り最中の低体温症
→ツェルト・カイロ・魔法瓶に温かいお湯を入れて持っていく。
カッパやプリマロフトなどの化繊インシュレーションウェアも効果的。
■虫刺され →ポイズンリムーバーを持っていく。
- ▲物凄いバキューム
- ▲アタッチメントを変える事で小指の先までバキューム
- ▲これもすごいバキューム力!
- ▲透明の毒が出てきてから、血が出てくる。
ポイズンリムーバーはアスピブナンが非常にオススメ!
- 先端のアタッチメントが透明なので、毒が吸い出されるのを肉眼で確認できる!
- 一度吸引が始まれば、ほぼノータッチでも吸引し続ける
- アタッチメントを変えることで、細いところも吸引できる
アスピブナンは持ち運びのしやすいケースが付いているのも嬉しい!
②沢登りに適した【クライミングロープ】は何か?
沢登りでは、シングルロープを使うのが一番いいけれど、水に濡れると重いしかさばります。
そこでオススメしたいのが、こちらの2種類!
→強度がありながらも細くて軽いのが特徴。
■強度が高い(耐墜落テストが多い)ダブルロープ
→大きな滝を登らないのであれば、特に問題はない。
シングルとダブルの両方の規格に合格したロープはいくつかあるのですが、その中でも細くて軽いロープが次の2つです。
・エーデルリッド/カナリープロドライ
・エーデルワイス/スピリット
僕はエーデルワイスのディスカバーを持っていくことが多いです。
ロープが細い割に耐墜落回数が多いからですね。 8mmという細さで、ダブルロープ規格で耐墜落回数が14回というのはかなり多いです! (P社8mmのダブルロープは7回)
カナリープロドライとスピリットは、シングル規格を通っているので安心感がありますね!
重量が軽いのもポイントです!
こちらの記事でも書いてますが、衝撃荷重は少ない方が支点に対してもダメージが少ないので、どちらかというとスピリットの方がオススメです。
→エーデルワイスのディスカバーが軽くてオススメ!
■大きな滝を積極的に登りたいエキスパートな沢屋
→衝撃荷重の少なさでエーデルワイスのスピリットがオススメ!
⑧沢登りで使うなら【ダイニーマスリング】がオススメ!
スリングには、ナイロンとダイニーマと種類がありますが、沢登りで使うならダイニーマがオススメ!
ナイロンは水を含みやすく、重たいです。また、水に濡れると強度の低下も大きいからですね。
ナイロン製スリング ![]() | ダイニーマ製スリング ![]() |
---|---|
向いている用途 | |
■講習会、鎖場通過時の簡易ボディーハーネス ■クライミングでの支点構築 ■プルージック | ■冬山で使う ■沢登りで使う ■スリングを沢山持つとき |
向いてない用途 | |
■沢登り ■冬山 (凍りやすく、水に濡れた時の強度低下が大きい) | ■簡易ボディーハーネス ■結び目を作る (結び目を作った時の強度低下が大きい) |
沢や冬山で使うならダイニーマがオススメ!
ダイニーマが基本的にはオススメなのですが、ダイニーマにもデメリットがあります。
結び目を作った時に強度低下が大きいので、支点構築にはやや不向き。
結び目を作る支点構築には、衝撃を吸収してくれるナイロンスリングがオススメ!
引用元:HowNOT2 Youtube
Youtubeでのテスト結果は概ね上の図通りでした。
スリングを木に巻き付けるときは、ガースヒッチを避けたい!
その他、詳しいスリングの使い方やオススメのスリングについては、 こちらの記事をご覧ください!
⑨クライミングロープの細さにあった【ビレイデバイス】を!
沢登りでは、グローブをしての操作になるのでビレイデバイスはシンプルで扱いやすい物が良いです。
→ロープスロット内でのロープのキンクを防止できる
②中級者にはエーデルリッドのメガジュルもオススメ!
→リードクライマーの半オートブレーキ機能がうれしい
③値段の安さで選ぶならBDのATCガイド!
→やや重いが耐久性がよく値段が安い。
④総合的にオススメなのはペツルのルベルソ!
→本体の軽さ&ロープ幅の対応が広いのでまちがいない
沢で使うロープの径が細いなら、ロースプロットが一番小さいBDのATCアルパインガイドがオススメです。
セカンドクライマーをビレーするときに、ロープスロット内でのキンクが起きにくいからですね。
ロープが濡れると、ビレイデバイスの制動力は強くなります。 細いロープだとロースプロット内でのキンクが起きやすくなります。
キンクを解除するにはかなりの力が必要です。
セカンドクライマーやリードクライマーが滝を登っている最中に落ちた時に、 滝に打たれ続ける状態を早く解放してあげたいなら、オートブレーキ機能を使わない方が良いときもあります。
(上の図はリードクライマーが落ちた例ですが、セカンドクライマーが落ちた時も同様ですね)
オートブレーキ=安全 というわけでは無いので、状況に合わせて使い分けましょう!
その他、ビレイデバイスについて詳しく書いた記事はこちら!
⑫装着感の良い【アルパインハーネス】が快適!
沢登りではハーネスを着用したまま歩き続けないといけないですよね!
装着感の良さと、保水のしにくさで選びたい!
ペツルのフライは圧倒的な軽さ。 装着を忘れちゃうほどの装着感の良さ!
アルパインハーネスは色々装着してきましたが、モノにより装着感が全く違います。
某ブランドのアルパインハーネスはゴワゴワして、懸垂下降すると痛くてまともに使えない・・・という物もありました。
お店でハーネスを腰に装着しただけでは装着感は分かりません。
実際にハーネスでロープにぶら下がってみないと装着感というのは分かりません。
ペツルのフライ、ブルーアイスのコーカスハーネスは特に装着感が良いですね!
装着を忘れるほどの一体感が得られますし、懸垂下降しても痛くない。
画像 | ブランド/ 商品名 | ポイント | イマイチな点 | リンク |
---|---|---|---|---|
![]() | ブルーアイス/ コーカス ハーネス | 全体に強い生地を使用しているので、強度は抜群!装着もわかりやすい。 | ギアループにコシがなく、やや使いにくい。 | |
![]() | ペツル/ フライ | とにかく軽量・コンパクト!クッションの脱着ができるので、他の用途にも使いやすい。装着感がかなり良い。 | ギアループにコシがなく、やや使いにくい。 | |
![]() | ブルーアイス/ コーカスプロ ハーネス | 軽さとフィット感のバランスが良い。沢にも普通のクライミングにも使いやすい。 | よく言えば万能。悪く言えば中途半端。 |
ペツルのフライは圧倒的な軽さ。 装着を忘れちゃうほどの装着感の良さもあるので、オススメです!
詳しい記事はこちらをご覧ください。
⑰大事な荷物を濡らさない【防水サック】
結論からいうと、濡れなければゴミ袋でもいいです!(笑)
実際、ゴミ袋2重使いが防水力では一番最強だと思います。
いちいち結ぶのが面倒な人は、ぜひとも登山用の防水サックを購入しましょう!
オススメは、バハバッグです!
- 容量は20~30L前後で!
- あまりに薄い物は敗れる可能性があるのでタフな物を!
- 縫い目や接着部分の防水性はちゃんとあるか?
先ずは素材から見ていきましょう!
- 最上級のタフさを誇る「1000D 32オンスポリエステルビニールコーティング」
- バハバッグに劣らない「ポリエステル・ターポリン」
- どちらかというと軽量さを求めた「30Dコーデュラ®ナイロン」
使用感でいえば、バハバッグとドライバッグはどちらも同等の耐久性があります。
ウルトラシルドライサックは、軽量さを求めた製品で厚みは無いので、木の枝に引っ掛けると穴が開きそうな感じです。
- 完全溶着されているので劣化しない。
- 公式HPには”水中での使用には適しません”と書いてある原因?
- シルナイロンコーティングは劣化しないが、シールは劣化する
縫い目や圧着部分で防水性能は変わる!
どうしても円形状の形になるので、縫い目だったり圧着部分があります。
ここの作り次第で、いくら口を丸めても水が漏れてきたりします。
■バハバッグは溶着(熱により完全に同化)されているので、水が入ることもないし、この部分が劣化することも無いです。
■ドライバッグは縫い目があって、おそらく防水シームが施されているのだと思いますが、完全防水では無さそうです。(一度浸水した事があります)
■ウルトラシルドライサックは、シール部分が少しづつ劣化します(テントと一緒ですね)
防水サックは単体で使用するわけでは無く、ザックの中に入れて使いますよね。
なので、ザックを何を使うかで選ぶと良いですね!
→モンベルのドライバッグが安いし、中身の視認性も良いのでオススメ!
■防水ではないザックを使う人
→バハバッグがオススメ!圧倒的耐久性と防水性!
■メッシュの沢用ザックを使う人
→やはりバハバッグがオススメ!
■防水のザックを使って、普通の登山でも防水サックを使う人
→シートゥーサミットのウルトラシルドライサックがオススメ!
スマホも防水したい人にはこちらがオススメ!↓
耐久性、防水性が完璧なモバイルケース!
ジッパーをしめるだけでIP67の防水力!(水深1mの位置で30分間水没させても浸水しない)
こちらの記事で詳しく書いておりますので、是時参考にしてください!↓
沢登りにあると便利なアイテム
沢登りに必ず持っていく必要はないけど、有ったほうが良いアイテムをご紹介していきます!
パーティで最低でも1つは持って行った方がいいアイテムも含まれますので、計画書で誰も持って行かないことが分かればチームに確認などすると良いですね!
①水に浮く【お助けロープ】ファイントラックとモンベルを比較!
全員が必須という訳ではないけど、あると何かと便利なのがお助けロープ。少なくともリーダーは持っていたほうが良いですね!
カヤック製品として様々な物がありますが、代表的な2つを比べてみました
浮力 | 〇 | 〇 |
---|---|---|
ロープの太さ | 6.5mm | 8.5mm |
強度 | 約1,100kg | 記載なし |
身体確保 懸垂下降など | × | × |
素材 | 中芯:ダイニーマ 表皮:ポリプロピレン | ポリプロピレン |
値段 | ¥10,450 | ¥6,050 |
水に浮いた方がいざという時に素早く掴めるし、水中で足に絡んだりもしにくいです
- ファイントラックのゴーシュロープの方が、細くてコンパクト。
- モンベルのスローロープは、強度が明記されていないのが少し気になります。
- ゴージュバッグはクライミングロープと同じように表皮と中芯で構成されている。
- スローロープは、中芯が無いので外皮にダメージを負うと一気に破断してしまう恐れがある。
オススメはゴージュバッグ15です!
ロープが長すぎると、使用した後のロープバッグへの収納が面倒になってくるので、ガンガン使いたいなら15mがオススメです。
⑥【浄水器】は軽量化の為にも持っておくといい。
浄水器があることで、沢登り中は水を多く持っていく必要が無くなります。荷物が軽くなる&万が一の時も安心ですね!

カタダインBeFree | ソーヤーミニ | |
浄水能力 | 0.1ミクロン | 0.1ミクロン |
浄水量 | 1000L | 38万L |
重量 | 60g | 79g |
メンテナンスの簡単さ | とっても簡単 | 簡単 |
浄水スピード | とても速い | とても遅い |
値段(税込み) | 6,600円 | 3,960円 |
→1000Lでも必要十分!年10回の沢登りで1日1L使っても100年使えます。
■浄水スピード
→水をどれくらいガバガバ飲めるかってことですね。
カタダインが圧倒的にオススメ!
・カタダイン → 力を入れるとジョロジョロ出てくる
・ソーヤーミニ → 力を目いっぱい入れてチョロチョロ・・・出てくる
■メンテナンスの簡単さ
・カタダイン → シェイクするだけ
・ソーヤーミニ → 専用の機材が必要
具体的にまとめた記事はこちらをご覧ください!
⑦沢ではアルパインヌンチャクの方が使い勝手が良い。
沢登りでは、僕は普通のヌンチャクはあまり持っていきません。クライミングと違って、沢では直接木に巻いたりすることが多いからですね!

アルパインヌンチャクで使用するスリングは60cmがオススメです。
■60cmより短いスリングは、ヌンチャクで補える
■長すぎると、落下係数が大きくなる恐れがある

引用元:ペツルの取扱説明書
アルパインヌンチャクのカラビナを固定するのは危険です。
図のようにすっぽ抜けて落下してしまう可能性があります。
アルパインヌンチャクで圧倒的に安いのは、BDのミニワイヤーアルパインドローです↑
「とりあえず安く数をそろえたい」という人にはとてもオススメ!
こちらの記事でも書いているように、カラビナのゲートが引っ掛かってしまうのが難点です。 (こだわりが出てきたらカラビナだけ後で取り換えちゃいましょう!)
⑩めちゃ便利!ハーケンヤハンマーのお共に【ギアツール】
ギアツールの本来の用途は、アイスクライミングでのアイススクリューのラッキング。沢ではハーケンやハンマーホルダーとして使ってもめちゃくちゃ便利です!
ペツルのキャリツールエボ。
ギアツールも色々種類が出てますが、キャリツールエボは大体のハーネスで使える。
また、キャリツールエボぐらい大きめな方が圧倒的に使いやすいです。
- 奥の物も簡単に取り出せる
- ハンマーホルダーになるのもうれしい
- 冬はアックスホルダーにも!
冬山でも、アックスホルダーとして使うと超便利です
こちらはマニアックなクライミングギア。 超強力なマグネットで何かとめちゃくちゃ便利です!
- 一時的なハンマーホルダー
- ハーケンのサイズを選び間違えた時などに
ハンマーホルダー、ハーケンホルダー、冬はアックスホルダーになります!
ザックのショルダーにつけておいて、ハーケンを打つときにハンマーを一時的にくっつけたりするときに便利です。
ハーケンのサイズ選びを間違えた時にも良いですね!
マグネットホルダーを使用しだしてから、ハーケンを落とす確率がグッと減ったとかへらなかったとか・・・
⑪ヌメリ落としに【たわし】が有効。
ヌメリの多い滝で使用します。「ここに足を乗せたいけど、ヌメリが強い・・・」 なんていうときにごしごしすると、驚くほどにヌメリが無くなる時があります!
登攀中はお守りに。車に帰ったらお掃除に使えます。
⑬沢での【キャメロット】は0.3~2番あたりのサイズを中心に。
とりあえずキャメロットを揃えるならBlackDiamondのキャメロットが間違いなし!BDのC4(キャメロット)は安いうえに高性能!
値段も他メーカーと比べると安いので、数を揃えるのにも適しています。
クライミング用で使う事も考えて、小さめのカムはZ4、大き目のカムはC4で揃えておけばとりあえずは間違いないかなと思います!
こちらの記事では、カムに使うオススメのカラビナをご紹介してます!↑
⑭沢では使う場面が多い【ナッツ】を持っておくと安心。
沢では、使える場面が意外と多いのがナッツ。チョックストーンのように岩と岩に挟んで使ったりします。
ただし、大きな岩であっても簡単に動いてしまったりするのがクライミングの岩場との違い。
キャメロットもそうですが、沢でのナチュプロのセッティングは、クライミングの岩場と比べてかなり難しいです。
⑮沢登りの定番【ハンマー】
沢登りの定番ともいえるハンマー!沢のハンマーといえば、他にもミゾーのチコやロカなどが有名ですね!

代表的なこちらのハンマーを全て使ってみたからこそ分かるハンマー選びの基準!
重量が重いほどハーケンがすぐに決まる。
重量が重いと女性は扱いにくい。
②長さ
長いと力が入れやすくハーケンが決まりやすい。
長いと取り回しがすこし難しい。
③ピックの形状
長く、尖っている物ほど泥の壁に決まりやすい。
重量 | シャフト長 | ピック長 | 値段 | オススメ度 | |
---|---|---|---|---|---|
ミゾー/チコ | 310g | 27.5cm | 8cm | ¥12,650 | ◎ |
ペツル/タムタム | 535g | 26.5cm | 3cm | ¥9,900 | 〇 |
ロックテリクス/ゴルジュハンマー | 530g | 34cm | 10cm | ¥14,850 | △ |
ミゾー/ロカ(穴有り) | 465g | 27.5cm | ー | ¥12,650 | 〇 |
実際にハーケンを打ち比べてみました。
重量は結構違うのですが、重いからハーケンが一発で決まるとか、軽いから30回撃ち込まなければいけないとか、そういう事はないです。
差はそれほどありません。
重要なのは打ち込める場所なのかどうかを見極める目や経験ですからね!
ピックが長くても短くても、ハーケンを抜く最後のひと手間に大きな違いはありません。
ピックは長い方が、泥壁に対しては圧倒的に優位です。
タムタムは泥壁に対しては使えないと思ったほうが良いですね。
- 顔の目の前でハンマーを振るような場面ではピックが短い方が良い(シビアな場面)
- リストリーシュがあると力を入れやすい。
- ハンマーが短いと取り回しが良い。腰にぶら下げても違和感が少ない。
- ピックが長いと、腰にぶら下げた時にいろいろ引っ掛かる。
- タムタムはピック部分が短いが、ハーケンを抜くには必要十分。
腰にぶら下げた時と、ハーケンを打ち込むときの扱いやすさではタムタムが使いやすいです。
⑯【ハーケン】は長さと形状で選ぶべし
ハーケンは様々な形状があります! どれを持っていけばいまいち分かりにくいと思います。
①BD/ナイフブレード#2
②BD/バガブー#5
③BD/バガブー#4
④石井スポーツのハーケン 細身
⑤メーカー不明 軟鉄ハーケン
⑥BD/アングル ⑦BD/ラープ
ハーケン選びの基準は長さと太さです。
■ナイフブレードが一番薄い。
薄いほど、僅かな隙間にもガンガン入っていくが、ハーケンが曲がりやすい。
曲がってしまったハーケンは、ハンマーで叩くと一応矯正できる。
■バンブーなどの厚手のハーケンは丈夫。
リス(わずかな隙間のクラック。沢ではリスが多い)の太さとマッチすれば非常に強い固定力が生まれる。
■長いハーケンは、長く打ち込めたからと言って抜けにくいとは限らない。
アングルはリスというよりも小さめのクラックに使います。
アングルはハーケンよりも固定力が強く、一度決まると非常に抜けにくい!
ハーケンは、カラビナを通す穴は2つある方が使いやすい!
ハーケンを打ち込んだ際に、穴が壁に隣接してしまうとクリップできなくなります。
カラビナを通す穴が2つあると、そのリスクも少なくなります。
穴が1つのタイプは、値段が安いのが特徴です!
ラープはいざというときのお守り的存在アイテム!
こんな薄くて浅いので本当に墜落を止めてくれるのかは試したことがありませんが・・・
軽いので無いよりはあった方が良いです!
本来は墜落を止める物では無くて、人工登攀用アイテム)
最近は売られていない?軟鉄ハーケン。
クロモリ製ハーケンは硬くて何度も使用できますが、軟鉄ハーケンは1回のみ。
回収も出来ない(らしい・・)ので、最近は使用する人もいないと思います。
僕も持ってはいますが使用したことはありません。
いずれも、ハーケンを信用しすぎるのは良くないです。
⑳地図が濡れないように!【防水マップケース】
防水マップケースは色々と試してきましたが、ロックサックで落ち着きました。- ケース本体に邪魔な文字が少ないので見やすい
- 折り曲げていても、水が入ってこない
3シーズン目(夏はほぼ毎週使用)にして、ようやく浸水しました。
常に折り曲げて携行していましたが、全く問題なし。
サイズも様々で値段も安いのでオススメです!
⑲沢登りで使うザックは何が良いのか2種類比較!

沢登りでは大きく分けて、次の3種類を使います。
■防水性の無い普通のザック
■完全防水のザック
■メッシュ生地を使った水はけのよいザック
もちろん普通のザックでも沢登りに行くことはできます。
でも、今回ご紹介するどちらかのタイプを使用した方が快適なのは間違いなし!
今回は完全防水のザックと、水はけのよいザックのメリット・デメリットをご紹介!
完全防水タイプザックのメリット・デメリット
- ▲ロールトップなので防水性が高い
- ▲構造的には袋状となっている
- ▲生地に穴が空いたら終わりなので、丈夫な生地の物の方が良い。
構造的には登山で使われる防水のドライサックとほぼ同じですね。
大型のドライサックにショルダーハーネスが付いた物とイメージすると分かりやすい。
防水性は高いが、濡れたロープを中に収納すると結局中が濡れてしまったりする。
泳ぎが続くと浸水することもあるので、結局中の荷物は防水処置した方が良い。
- 中の荷物が濡れにくい安心感
- 背負い心地があまりよくない
- 濡れたロープなどを収納すると、結局中が濡れちゃう。
- 家に帰ってからの片付けが面倒
- 荷物が少なすぎるとロールトップが巻きにくい
ロープを誰かに持ってもらうなら、中の荷物が濡れないのでとても便利な防水ザック。
もくしはロープを使わない沢登りの時もいいですね。
なので初心者~中級者にオススメです!
防水ゆえにザックの中身が乾きにくいので、お家に帰ってからの片付けに手間がかかるのが最大のデメリットです。
メッシュタイプのメリット・デメリット2選
- ▲先輩からもらったかなり古いキャニオニングバック
- ▲サイドや底部にメッシュが使われている。
- ▲2022年に発売されたペツルのヤラガイド
- ▲ロープバッグとしても使いやすい構造
水が入ってもすぐに排出されるタイプ。
荷物は防水スタッフサックなどで個別に防水処置させる必要があります。
- 少ない荷物から多い荷物に対応しやすい
- 家に帰ってからの片付けが楽
- 荷物の防水処置をしっかりする必要がある
- 荷物の外付けがしにくい
デメリットに荷物の外付けがしにくいと書きましたが、外付けをする事は基本的に無いと思うのでそれほどデメリットに感じる人は少ないと思います。
ザックの生地にTPUという非常に丈夫な物を使っているのもポイントです。
ペツルのヤラガイドはまだ沢でしっかりと使ってないので、酷使してからレビューします!
その他、アルパインザックなどについて詳しくなりたい方はこちらの記事をどうぞ!
㉓【ウェアの選び方】沢登りには大きく分けて二種類ある!
■身体の体温が下がるばっかりで、温まりにくい。
■ 泳いだとしても、歩く事により体温が温かくなりやすい。
沢登りと言っても、積極的に泳ぐか泳がないかで服装が異なってきます。
どちらのタイプの沢に行くのかで、服装を選びましょう!
暑くなりがちな滝登りが主体の沢登り
沢登りというよりも、沢歩きに近い。初心者向け。
身体が暑くなりがちで、時々出てくる淵や滝が嬉しい。
こういった沢は、服装にはあまりこだわらなくてもなんとかなる。
寒くなりがちな泳ぎが主体の沢登り
とにかく泳いで泳ぎまくる沢登り。とにかく身体が冷えがち。
ライフジャケットは必須装備。
泳力が求められるシーンも多く、初心者のうちはベテランにロープで釣りあげられる場面も多い。
快適で楽しい沢ライフを♪
まとめ
今回は沢登りの道具について、中級者から上級者まで満足できるように詳しくまとめてみました!なので、初心者の方が見ても「よくわからん」となりそうで怖いのですが(笑)
ゆくゆくは「そういうことか!」と分かって頂けるのではないかなと思います!
今回は言及していませんが、カラビナの選び方も大事です。
沢では細かい砂が安全環に入り込んだりするので、オートロックタイプは選ばない方が良いです。
お店では「自動で閉まるので安心」などと言われるかもしれませんが、オートロックでもスクリュータイプでも閉まっているかどうかの確認はしないといけません。
カラビナについても詳しく学びたい方はこちらの記事をどうぞ!
ではまた!