クライミングレポ
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【雪彦山 温故知新ルート】全体図&動画&トポ付き!

岩と沢さん
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温故知新ルートは、雪彦山の不行岳の岩場の中で初めて登られたルートだ!
つまり、弱点を突いたクラシカルなルートで、クラシカルな部分と近代的な部分が入り混じった非常に面白いルートでした。
ただし、グレードも高く、岩が脆い箇所もあり、ルートファインディングが必要な所があるので気を付けて登りたい!

■タイム
07:50 展望所→08:35 取り付き→10:30 逆くの字手前→不行岳 11:20→雪彦山山頂 12:40
■グレード
8ピッチ 5.10b(支点は基本的に新しいです!6p終了点から懸垂下降でも降りれるみたいです)
■主な使用ギア
60mダブルロープ・ヌンチャク15本ぐらい・スリング・キャメロット1番

詳しいアプローチはこちらをご覧ください!

温故知新の取り付きに到着!

1p目 40m Ⅳ級
4級との事ですが、朝っぱらという事もありなかなか緊張しました。
岩には、前日登っていたパーティの物と思われるチョークがべっちょり。相当苦戦したんだと思います。
Z字の用に登っていきます。まずはRCCで支点を取り、そこから右の次の支点までが核心。カチを持って体を持ち上げ、ガバを取りに行きます。ロープの流れが悪くなりそうなので、プロテクションは長めの方が良いと思います。カチが見つけにくい・・


1p目終了点から。

1p目は、最初のフェースを登るとちょっとしたテラスに出ます。そこにも古い終了点がありますが、ロープの流れが悪くなかったのでそこで終わらずに更に上の写真のフェースを登ります。
このフェースもなかなかの曲者で、支点が古い割にはなかなか難しい。
中間でキャメロット1を使用し、落ち葉のたまったカチを使って登る。支点はハーケンのみ。

↑1p目終了点

2p目 25m Ⅲ級

2p目は、1p目終了点の辺りから直上する。草木が生えて、とてもこれがルートだとは思えなかった!
支点は無いので立木で。簡単ですが、上部は非常にもろく浮石だらけなので、落石に注意!


2p目終了点。

2p目終了点から左上に少し歩いて3p目へ行きます。


3p目 30m Ⅳ級

踏み跡をたどると、岩が立ちはだかるように目の前に出てきます。(見えにくいですが、上の写真の光が当たっている所あたりです)
この岩のカンテを登ります。


3p目を登る

カンテを登ると、ようやくここで綺麗なハンガーボルトが出てきて安心。
3p目はガバが多いです。ただし岩がもろそうで安心できない。。

3p目終了点で後続を迎える

終了点はどこもしっかりしているので安心!

4ピッチ目が迷いやすい!


4p目?上の写真のルートは間違いです!

3p目終了点から左にボルトが見える。残置ヌンチャクも見える!
パートナーがこれを登るが、とても難しそうだ・・・
後から登ってきたTパーティが
「そっちじゃないよ!ここは俺たちも前回間違えて時間切れで撤退した所だよ!」
と教えてくれてようやく間違いに気づけた。
なんとか残置ヌンチャクを使用して懸垂で降りることが出来た。

4ピッチ目 30m 5.10a
本来の4ピッチ目は、草がボーボー生えたルンゼ。
こんな所がルートだなんて、とても信じられないですが、これがルート!
Tパーティは夏場に来て、もっと草が生えていたとの事です。


気分は沢登りな4ピッチ目下部。

4ピッチ目下部のルンゼは、簡単だけど草が多くてスリップしそうな感じでした。岩登りというより、沢登りの草付きを登る感じです。途中、左の壁にリングボルトが見えますが、そこから更にルンゼを詰めると綺麗な終了点が出てきます。


4ピッチ目上部

↑の写真を撮った所に綺麗な終了点がありますが、次の終了点まで継続して登りました。
ここは5.10aのピッチになります!


4ピッチ目上部を登る

5.10aというだけあって、いよいよフリークライミングっぽくなってきた!
ボルト間隔はまあまあ近く、ボルトも綺麗な物ばかり!
ホールドもスタンスも多そうに見えますが、どれも逆層で見た目よりかなり悪いです。
カチと小さなスタンスに立ちこんで次のカチを取りに行く・・という動作が多いです。
ガバかと思って手を伸ばしたらスローパーという罠も多い!

4ピッチ目終了点。ややハンギング気味。

核心の逆くの字を登る!


5ピッチ目 15m 5.10b

いよいよ核心となる5.10bの逆くの字を登る!
支点は綺麗。クラックがありますが、濡れた泥とコケが詰まっていたのでほとんど使いませんでした。キャメロットも使えそうですが、支点があるので使わずに行けました!


逆くの字を登り終え、立木のあたりが終了点。

逆くの字は、最初の数メートルが核心。
傾斜も強く、前のピッチよりはガバが多い。今回はヌンチャクを掴んで登ったので、前のピッチの方が難しく感じました。


逆くの字を登り終えて、終了点でパートナーを迎える


6p目 50m 5.10a

6ピッチ目は、50mと長い。
最初はガバのハングを登り、スラブ→ハング→スラブ→フェースといった感じで、非常に多彩!
長さも相まってグレード以上に難しく感じました。ですが非常に楽しいピッチでしたね!


上部のフェースを登るパートナー。上部のスラブ→フェースに代わるところが核心。

後半は傾斜が立ってくる。支点はしっかりしている

スラブといってもカチがメイン!
途中から逆層ではなく、順層になるので登りやすい!


6p終了点

6pで終了し、懸垂で降りるパーティもいるみたいです。
僕たちはこのまま7ピッチ目を登り、不行岳山頂へ登ります。
7ピッチ目はほぼ歩きの非常に簡単なピッチでした。(写真撮り忘れました!)

不行岳山頂に到着!


不行岳山頂から雪彦山を望む


雪彦山への最後の8ピッチ

8ピッチ目は、↑の写真のワンポイントのみ。
残置のボロボロのスリングがあった所に、僕がヌンチャクやスリングをかけた写真です。
最初は、この追加したスリング類でロープを付けずに登ろうかと考えましたが、
支点がプアな事と、落ちたらやばいので念のためロープを付けて登りました!

アプローチシューズで登りましたが、苦労したのでクライミングシューズの方が良かったかも。。
あとは、歩いて雪彦山山頂に行きます!

雪彦山山頂に到着!

お疲れ様でした!登山者も多いです!


登山道の下りもなかなかスリリング・・・


ガイドさんがアルプスの練習に来ているのも頷けます

あとは登山道を下り、雪彦温泉に入って帰りました♪

全体図&トポ図はこちら!

クリックで大きくなります。
各終了点に青●をつけました!

画質の良いトポはこちら

その他のトポ図はこちら

Yotubeはこちら!

 

もしよかったら見てくださいね!
ペースは遅いですが、今後も動画を上げていく予定ですので是非チャンネル登録と高評価をよろしくお願いします!(僕のモチベーションにもつながります!(笑))

 

今回使ったらクライミングギアはこちら!

こちらで、マルチピッチクライミングに使う装備を網羅的に解説しています!

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この記事を書いた人
岩と沢さん
岩と沢さん
この記事を書いた人
■JSPO山岳コーチ1
■元登山ガイドステージⅡ
■元登山用品店のショップ店員だった僕。
山に登る事と、新しいギアを山で試すことが好きです。
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