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【錫杖岳:注文の多い料理店】7ピッチ、最高グレード5.8の登攀

岩と沢さん
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錫杖岳の注文の多い料理店は、オールナチュラルプロテクションのルートとして有名です。終了点にのみボルトが使われています。アプローチも良く、人気ルートなのも頷けます。今回は、注文の多い料理店を5ピッチ目の途中まで登ってきました。

中尾高原口駐車場 6:15発~錫杖沢出合 7:40~テント設営あと出発8:35~注文の多い料理店取付き 9:30~1p終了点10:40~3p終了点13:45~5p途中にて懸垂下降開始 15:00~取付き 16:30~錫杖沢出合 17:30

使用ギア(1パーティ分)

・60mダブルロープ2本
・キャメロット(5番~0.5番を2セット&0.4番、0.3番)
・ナッツ
・スリング(120cm×2、240cm×1)
・アルパインヌンチャク×8
・ヌンチャク×12
・ロープバッグ(懸垂用)
・クラックグローブ
・ビレイグローブ(厚手が望ましい)
・捨て縄(数m)

ラッペルリングを利用して降りるには、ダブルロープは60mのほうが良いと思います。残置スリングとカラビナを使って降りるなら50mでも大丈夫のようです。心配な方はキャメロットは0.2と0.1があっても良いと思います。3、4ピッチはワイドクラックが長いので、5番と4番は2個づつ欲しいです。

岩と沢さん
岩と沢さん
この記事を書いた人
Profile
■元登山ガイドステージⅡ
■元登山用品店のショップ店員
■JSPO登山ステージ2
■JSPOクライミングコーチ1
8年間務めた仕事を退職し、海外登山を果すほどの登山愛好家。
現在は二児の父をしながら、家庭と登山の両立を目指しています。
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取付きまでのアプローチとテント場

アプローチ

中尾高原口バス停(googlemapが開きます)の無料駐車場に車を停めさせてもらいました。中尾高原口バス停にトイレはありますが、9時から使えるとのことです。クリヤ谷を登り、錫杖沢出合いに行きます。

「槍見の湯 槍見館」の裏手から登山道が始まります。睡眠不足の身体にはキツイ登りが続き、平坦になったところから数分歩くと渡渉地点があります。水量が多いと苦労するみたいですが、今回は簡単でした。

渡渉地点で冷たい水を飲んで、もうひと踏ん張り登りを頑張ります。やがて、前方に錫杖岳前衛フェースが見えます。錫杖沢出合にはピンクテープで道がしっかりついているので、間違うことはないでしょう

錫杖沢出合から、錫杖岳方面に向かい錫杖沢を登ります。錫杖沢を詰めることもできますが、途中で大きな滝が出てくるので、藪の中を登った方が良いと思います。白いヘルメットのところを左に行けば錫杖岩舎があります。

藪の中を登ると、正面に巨大な岸壁が見えます。正面が左方カンテルートの取付きです。左の踏み跡を行くと、すぐに北沢に出ます。北沢を詰めると、数分で注文の多い料理店に到着です。

テント場と水場

錫杖沢出合付近には、いくつかテントが張れるスペースがあります。赤丸のあたりにスペースがあります。今回は写真左の赤丸に6人用テントと1人用テントを張りました。しばらく雨が降っていないので水が心配でしたが、錫杖沢で水が汲めます。

錫杖沢から40分登ったところにある錫杖岩舎です。5人用テントぐらいなら張れそうなスペースがあり、目の前に沢があるので水が汲めます。ここまでテントを担いで登って、先行が居た時は絶句しそうですが、テントを張れれば快適だと思います。

過去には、錫杖沢出合付近の錫杖沢にてタープを張って寝ている人も居ました。頑張れば、いくつか数人ぐらいなら寝れるスペースを確保できそうです。

トポ図と概要

今回は5ピッチ目の途中までしか登ってません。5ピッチ目の終了点まで行くと、左方カンテと合流します。終了点の状況は以下のとおりです。

  1. 1P:数人がくつろげるテラス。立派なラッペルリング。
  2. 2P:2人が立てるテラス。残置スリング。
  3. 3P:1人座れるテラス。あとはハンギング。残置スリング。
  4. 4P:数人がくつろげるテラス。立派なラッペルリング。
  5. 5P:数人がくつろげるテラス。立派なラッペルリング。

2,3Pの終了点は、3人以上集まるとハンギングになります。60mのダブルロープで懸垂下降するなら、5P終了点から4P終了点→1P終了点を使って降りると良いです。快適に降りられます。

登攀開始

1ピッチ目 Ⅳ級 30m ハーケン×1、残置ナッツ×1

階段状から、少し凹角となった所を登ります。クラックが思った以上に狭く、カムが効きそうで効きにくいです。小さめのカムがあると良いと思います。凹角の草付きのところに残置ナッツがありました。終了点手前は少し悪く、残置ハーケンがありました。

終了点はテラスとなっており、かなり広いです。立派な終了点も多いです。落石に注意しましょう。

2ピッチ目 5.8 20m 残置無し

トポでは少し左に降るように書いてありましたが、降ることはなかったです。広いクラックをレイバックのように持って、左足をスラブに載せて登ります。フットジャムが決まると登りやすい。最初はカムを決めやすいですが、上部になるほど少し決めにくいです。

クラックから草付きに乗り込むところがいやらしかったです。草付きからフェースを登ります。プロテクションは左のクラックにナッツを決めました。スリングで伸ばさないとロープの流れが悪くなります。フェースは直上し、脆そうな岩にカムを決めて、最後はチムニーを登りました。人によってルートは少し変わるかもしれません。

3ピッチ目 5.8 20m 残置カム×1

いよいよ核心ピッチです。2P終了点は狭いうえに、リードがフォールしたら危ないので岩の上でセルフを取って座って待ちました。

まずキャメロットの4番を決めます。クラックは広いですが、奥まで手を入れればフィストが決まるサイズ感でした。手の小さい方は少し苦労するかもしれません。足は少し細かいですが、エッジングが決まるので安心できます。途中に残置のカムがありますが使いませんでした。ハングの抜け口付近に5番を決めて、レイバック気味に思い切って立ちこみました。

ハングを抜けた先はクラックも広く、油断できません。2m程登ると両足が置ける小さいテラスがあるのでやっと休憩できます。その上も難しくはないですが、広いクラックが続くので快適という感じではないです。終了点前の小さいハングにナッツとカムを決めて、ハングに乗り込みました。ガバガバです。終了点は、人が1人座れる程度のテラスです。

4ピッチ目 5.8 20m 残置無し

最初は小さなハングから始まりますが、見た目ほど難しくはありません。ハングを超えると、3Pと似たようなサイズのクラックが続きます。クラックの形状的にカムが決まりにくいので少し怖いです。左のフェースのカチも使いました。

クラックを登り詰め、右にトラバースします。アンダーで持ちやすいので助かりましたが、緊張しました。トラバースをすると、すぐに綺麗なラッペルリングがあります。さらに2m上に同じように綺麗なラッペルリングがあります。フォロワーのことを考えると、上の終了点を使った方が良いと思います

5ピッチ目 5.8 40m 残置無し

広いクラックを登ります。上部は左に程よいサイズのクラックが平行しているので、5.8ですが一番快適に登れました。途中、岩の根っこに大きな浮石が挟まっていたので、落とさないように注意が必要です。

5Pのクラックを登るとブッシュを登ります。ブッシュにて捨て縄とカラビナがあったのでここを終了点としました。本来はさらに右のフェースを登り、左方カンテと合流したところが終了点です。ここから2P終了点まで懸垂下降をしましたが、4人目が降りたあたりでロープが動かなくなりました。(5人で来てます)。

さんざん引っ張ってもロープは動かず・・登り返そうとした時には雷と夕立が降ってきたため、ロープは明日回収することにしました。おそらく、ブッシュの中で結び目が引っ掛かってしまったのだと思います。欲張らずに4ピッチ目終了点で一度ロープを切った方が良いです。左方カンテと合流した地点には立派なラッペルリングがあるので、そこまで登って懸垂下降をした方が良いです。

登り返してロープ回収

翌日は「見張り塔からずっと」を登る予定でしたが、残念ながらロープ回収となり中止に。取付きから4P終了点まで、プルージック×2で登り返します。1時間ほどでロープを回収して取付き地点に戻れました。

これほどの長い距離&3Pからはほぼ空中状態での登り返しは初めてでした。体力勝負ですが、意外と時間がかからないことが分かった点は、収穫として持ち帰ることにします。時間ができたので、このまま左方カンテを登ることにしました。

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プルージックもいろいろありますが、僕が使っているのはエーデルワイスのプルージックロープです。JMSCAでもオススメされています。外皮と芯が同じ伸び率で作られているのでよく止まります。UIAAでは「プルージックとロープの差は数mmある方が良い」としているので、6mmか7mmかお好きな方を選んでください。僕は7mmを使用しています。事前に自分のロープとの相性を確かめましょう

まとめ

数年前から行きたいなと計画していた注文の多い料理店。何度か天候不順で計画が流されましたが、今回ようやく登ることができました。見張り塔もずっと登りたいと思っているルートですが、懸垂下降のロープ回収が出来ずに中止になったので残念です。

懸垂下降が終わった後はロープが回収できるかを確認するのは当然のこと、長い懸垂になる場合は細かく切ったほうが確実だとわかりました。

〆は高山市の麺屋力さんへ。行列の出る人気店でした。麺は柔らかめで食べやすく、おいしかったです。つみれ肉が絶品!お肉類はこだわっているみたいで、全ておいしかったです。つけ麺汁もおいしかったです。ぜひまた行きたい!

この記事を書いた人
岩と沢さん
岩と沢さん
この記事を書いた人
■元登山ガイドステージⅡ
■元登山用品店のショップ店員
■JSPO登山ステージ2
■JSPOクライミングコーチ1
8年間務めた仕事を退職し、海外登山を果すほどの登山愛好家。
現在は二児の父をしながら、家庭と登山の両立を目指しています。
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