香川県【小豆島の岩場】赤いクラックや吉田の岩場について詳しくご紹介!
※2022年4月から椎間板ヘルニアで全く運動が出来ていませんでした。2023年9月、ようやく山に登れるぐらいに回復したので、これからブログを頑張って書いていきます!
香川県の小豆島は、オリーブオイルや醤油で有名ですが、大阪城に石を送ったとしても有名な岩の産地です。
島のあちこちに巨岩が見え、登攀の対象となっている岩場の岩質はほとんどが花崗岩のようです。
主な岩場は次の通り。
※僕が実際に登ったのは吉田の岩場と赤いクラックです。
■吉田の岩場
キャンプ場のほぼ隣にある岩場。道路からアプローチ数分で取り付くことのできる好立地。100ルートほど?
スラブ、フェイス、クラックルートがある。
■拇岳(おやゆびだけ)
赤いクラックで有名なマルチピッチのルートが多い岩場。終了点はリボルトされていますが、それ以外はほぼ古いハーケンなどなので落ちないことが前提だと思います。
■赤嶽
小豆島クライミング協会の尽力で開拓された岩場。
ルートが長く、高難度なルートが多い。
■黒岳・天狗岩(インスボン)
3ピッチ程度のマルチがあるみたいです。
スラブで、超ランナウトするとのこと。
色々な岩場があり、車で移動できる距離です。
YOSIDAオートビレッジ(キャンプ場、温泉あり、季節によってはクライマー割あり)をベースに登ると良いと思います!
アクセス、キャンプ場、岩場の概念図
■赤破線→フェリー
■青〇→吉田の岩場&YOSHIDAオートビレッジ(キャンプ場、温泉あり)
■黒〇→黒岳・天狗岩
■緑〇→赤嶽の岩場
■赤〇→拇岳
島へはフェリーで渡ります。
僕は岡山港から乗りました。料金は大人往復2400円、車は4m未満で往復約13000円(旅客運賃1名込み)といった具合でした。
フェリーは1時間ほどで到着します。
青〇がYOSHIDAオートビレッジ(キャンプ場)ですね。
士庄町(岡山と四国からのフェリー乗り場)からは、キャンプ場まで40分程度です。
キャンプ場から大きなスーパーに買い出しに行きたい場合は、小豆島町まで25分といった距離感です。
YOSHIDAオートビレッジ
設備が整い、キャンプサイトも芝生のある非常に快適なキャンプ場です!!
10月から3月の間は、キャンプ場もクライマー料金で割引で泊まれるらしいです。
オートサイトもありますが、フリーサイトで十分だと思います。
炊事等もあり、炊事等にはコインランドリーと有料のシャワーがあるので、至れり尽くせり。
ゴミも炊事等で捨てることが出来ます。
公式サイトはこちら
吉田の岩場の全体図
大きな岩の集合体が吉田の岩場です。
道路とキャンプ場からアプローチがすぐなのが嬉しい!
道路からパーキングサイドロックがでかでかと見れます。
拇岳の全体図
集合住宅の裏手にドドーンと姿を現す拇岳。
遠くからでも尖った山容がよく目立つ、この辺りのシンボル的な岩山のように思えます。
この写真を撮っているときも、地元住人の方から「あの岩山は人気なのよ」とお話を受けました。
こんな岩山が家の裏手にあるなんて、うらやましいぜ!
拇岳:赤いクラックルート
全体図
今回登った拇岳の赤いクラックルート。
時期は9月。真夏といっても過言ではないぐらい暑い日で、熱中症の危険もあり3pを終えた所で今回は撤退した。
中途半端な記録で申し訳ありませんが、涼しくなったらリベンジしに行きます!
■ピッチ数:5P
■グレード:Ⅴ級+・A0 (フリーだと5.10b)
■所要時間:3~4時間ぐらい。
(アプローチ:別途30分)
■今回使ったギア類:60mのダブルロープ、カム1セット(0.5~3番)、120cmスリング、ヌンチャクなど
※ある有名なクライマーの最近の登攀記録を見た時は「古い支点が多く、最新の注意で」という風に記してありました。
今回登って思ったのは、終了点は立派な新しい物がありますが、中間支点は落下の衝撃を止める事の出来ないだろう、古い物が多く目立ちました。
落ちないことが前提、人工登攀でも支点が抜けないであろう物を選び、リスクを抑えて登る必要があると思います。
行かれる方は細心の注意を。
アプローチ
荒神宮を目指しましょう。
赤の破線を車で行って緑の〇に駐車になりますが、狭い上に荒れた道路なんで注意が必要です。
登山道の入り口はとても分かりやすいです。
ここから赤テープに導かれて取り付きまで歩きますが、藪の長い箇所もあったりして少し分かりづらかったです。
「そろそろ取り付きかな?目の前に大きな岩があるし」と思ったぐらいの時にフィックスロープが出てきますが、これは下降路です。
もう少し左に回り込んだところが取り付きです。
1p:5.9 赤いクラックを登る
赤いクラックルートは、その名のとおり赤くなった右上するクラックがある所が取り付きです。(上の写真の人が写っている所辺りが少し赤くなっています)
見た目はクラックもあるしホールドも豊富そうに見えますが、意外と悪かったです。
古いハーケンとカムをセットして登ります。
中間ぐらいまで登ると、新しいボルトがありました。
クラックを終えて、そのままなるべく真っすぐ登ると、綺麗なボルトがある垂壁の手前に終了点があります。
そこでピッチを切ります。
2p: 脆そうな壁のトラバース&直上
目の前の垂壁をA0で登り、そこから左に大きくトラバースしていきます。
終了点から少し上に登り、この辺りから左に大きくトラバースしていく。
ちょっと脆そうな壁をトラバース。
途中から残置支点は無くなり、カムでも取った。
古いリングボルトやハーケンが連打された垂直の壁になったら、そこを直上する。
(ロープの流れ的にトラバースが終わったあたりでピッチを切りたい所でしたが、古い支点しかなかったので止む無く登ることに)
写真にあるようにリングボルトとハーケンしかなく、トラバースで大きくランナウトしているので大きな墜落はできません。
最初はフリーで突破しようと思ったのですが、万が一大きく墜落した時のことを考えると、A0で登ったほうがリスクが少ないと思いA0で。
左の方にも古い中間支点が見えましたが、とにかく直上。
薄い凹角を古いハーケン頼りで登ります。(フリーだと10bとのことだけど、かなり悪そうだ!)
4人ほど休憩できそうな少し広いテラスに立派な終了点。
3p:節理状の凹角をパワフルに
終了点から左上に見える凹角に向かって、残置支点に導かれるようにパワフルに登る。
見た目はホールドなど多そうに見えますが、逆層になっているのでホールドが乏しいです。
僕はA0で登りました。
抜けた所にハーケンが3つ打たれた終了点があります。
そこをさらに直上。
やはりホールド、スタンスが無く、遠い古いリングボルト頼りに人工で登る。
核心はここかもしれません。
ここのフリーは僕には無理です!
垂直の壁を人工で登ると、壁の角度が寝てきます。
あとはもう目の前に見える山頂に上がるだけ!
なのですが・・・ここで熱中症になりそうだったので撤退することに。
3p終了点から2p終了点まで懸垂下降。
2p終了点からは連結した60mロープでギリギリ取り付きまで降りることが出来ました。
やっぱり本チャンにはダブルロープが良いですね!
また涼しくなったらリベンジ頑張ろう!!
吉田の岩場
全体図
今回行ったエリアはこちら。
■赤〇→パーキングサイドロック&キューブロック
■青〇→ビキナーズ下
■黄〇→ビギナーズ上
この3つしか登ってないですが、印象としては、「古い支点も多く、登られている岩場と登られていないルートが結構はっきりしているな」という感じでした。
トポではセンターロックのクラシック5.9が超オススメとのことだったので登りに行きましたが、当分登られていない雰囲気があって止めました。
9月末という時期が悪かったのかもしれません。
もう少し涼しくなったらクライマーが登りに来るのかな?
2pのマルチ「瀬戸の花嫁」
パーキングサイドロックから簡単に取り付けるマルチが瀬戸の花嫁でした。
2pと短いですが、5.6だったので岩場のグレード感を知る感じで登ってみました。
取り付きが少し分かりにくいかも?
木々の中に入っていくと、スラブに支点が打ってあります。
2p目は支点の無いスラブを登ります。
スラブから上部岩の基部に登る所が、岩が脆くて怖かったです。
3p目は、たぶんここかな?という感じの所を登る。
カムが決まる。短くて簡単ながら面白いです。
古いスリングが沢山巻かれた立木にて終了!
スリングが古すぎて使う気になれませんでした・・・
なので木に直接まいて懸垂をしたのですが、回収がとても重かったですね。
登る方は長めの捨て縄と捨てカラビナを用意していたほうが良いですね!
連結した60mのダブルロープで取り付きまで降りれます。
ただし、上記したようにロープがめちゃくちゃ重かったので、1p目終了点の所でロープを回収してから、更にそこから懸垂でおりました。
キューブロック 1桁台のショートルートが多い
キューブロックは5.6~5.9のショートルートが4本あり、支点も新しいです。
右のルートがスローカーブ5.6&ゆうきライン5.7
アンダースラブは超ファジーなスラブが核心です。
ビギナーズ上
ビギナーズロックは、5.6~5.9のルートが10本ほどあります。
支点も新しいものが多い。
キューブロックのアンダースラブ5.9が難しかったのでビギナーズロックの5.9には心して掛かったのですが、こちらはそんなに難しくはなかったですね!
ビギナーズロック下のルートを登ると、ビギナーズロック上の下部に登れるみたいです。
(2pのマルチが楽しめるとのことです。)