【槍ヶ岳・北鎌尾根】七倉ダム~槍ヶ岳~西稜(撤退)~新穂高温泉

槍ヶ岳の北鎌尾根を末端から登りました。ついでに、槍ヶ岳の西稜も登ろうという贅沢な計画を立てました。北鎌尾根は、渡渉と藪漕ぎ、暑さと水分不足に悩まされながらも無事通過。槍ヶ岳の西稜は取付きルートミスと天候悪化により撤退しました。
■1日目:七倉山荘~北鎌尾根P4
七倉ダム駐車~七倉山荘 5:00発~高瀬ダム 6:30~湯俣山荘 8:30~千天出合 10:30~北鎌尾根P4 16:00
■2日目:北鎌尾根P4~槍ヶ岳山頂
北鎌尾根P4 5:00~北鎌沢のコル 8:00~独標 11:00~北鎌平 15:00~槍ヶ岳頂上 16:00~(休憩)~殺生ヒュッテ 17:30
■3日目:槍ヶ岳西稜(敗退)~槍平
殺生ヒュッテ~槍ヶ岳山荘 5:30~西稜へ向かうも、間違えて南壁に取り付く 7:30~間違いに気づき懸垂~天候悪化の兆し、撤退判断~槍ヶ岳山荘 9:40~槍平山荘 13:00
■4日目:槍平~新穂高温泉
新穂高温泉からバスにて松本駅~信濃大町駅~信濃大町駅からバスで七倉ダム
北鎌尾根は、ガレ場が多く、クライミング要素も強い、リスクの高いルートだと思います。暑い時期は水分不足からくる疲労で動けなくなり、救助を呼ぶ人も多いです。滑落され、残念ながら亡くなられた方も多いです。十分な計画と装備、体力で臨みましょう。
ログとアクセス、概念図
ログ




今回のログはこちらです。クリックで画像が大きくなります。
概念図

分かりやすかったので画像を引用させていただきました。元リンクはこちらからどうぞ!P2からコルまでは巻き道に迷いやすいですが、どれが何番目のピークかはわかりやすいです。P10あたりから、どれが何番目のピークかわかりにくいです。
アクセス
車は七倉ダムに停めました。車が少なければ七倉ダムにも停められます。下山後、新穂高温泉から松本までバスで移動しました。松本から信濃大町までJRで移動し、信濃大町からはバスで七倉ダムまで行きました。(リンクをクリックすると、公式HPが別タブで開きます)
新穂高温泉から松本駅までのバスは予約が必要です。
登攀開始
1日目:七倉山荘~北鎌尾根P4






夜通し車を運転し、早朝七倉山荘に到着。すでに車が多く、どこも駐車できそうにない。七倉ダムまで戻り、車を置いて戻ってくることに。こちらはガラガラで簡単に停められた。5時、七倉山荘のゲートが開くと同時に登山開始。僕たち以外はタクシーで高瀬ダムまで行くようだったが、お小遣い節約のために歩く。湯俣温泉までは平坦で歩きやすい道を歩く。今回は徒渉が多いので水量がポイントとなる。よくわからないけど、多くはなさそうだ。

















湯俣温泉を超え水俣川方面へと行く。橋で準備をしていざ入渓。ズボンを濡らさないように短パンを準備してきた。結果として、靴以外はすぐ乾いたのでズボンで入渓しても良かった。水が冷たいし。ここからは登山道が無く、最適な渡渉ポイントを見極めながら進む。12回ほど渡渉したように思う。







ようやく北鎌の末端が見えてきた。千天出合はすぐそこだ。千天出会付近は沢が大きく、荒れ狂っているため渡渉は不可能。ここから右岸のブッシュを歩く。ピンクテープがあるが、一部ない所もあり、ルートファインディングに苦労した。




どこからP2につき上げるか少し迷った。沢をさらに詰め、15分ほど歩いただろうか?対岸の広場にピンクテープが見えたので、最後の渡渉をして広場に向かった。ここも流されたら大変だ。水量によってはロープを出したい。ここが最後の水場なので、各人4L水を汲む。(結果としては足りなかった。)広場で登山靴に履き替え、踏み跡を登る。ここから道は明瞭だ。








P2までは快適な登りだった。そこからの稜線は藪が濃すぎて思うように進めない。藪に足を取られ、オニューのズボンは穴だらけ、松脂だらけとなった。P4を少し下ったさきにあるテント場は快適で、昨日の寝不足もありぐっすり眠れた。夜は星が綺麗で、翌日のアタックが楽しみだった。
2日目:北鎌尾根P4~槍ヶ岳山頂








5時、明るくなったと同時にテント場を出発。最初は藪で、はっきりしない道を歩く。道が分からなくなり、それっぽい岩を目指していくと、意外と悪いことに気が付いた。ハーネスとロープを準備し登攀開始。岩と藪をスタカットで登る。途中、古いハーケンがあった。最後は藪に突入して、大藪の稜線を歩く。どうやらP5の登りだったようだ。時間もかかるし面白くない登りなので、ここは巻いた方が良かったと思う。
P5から下り、大きく目立つ岩のP6を千丈沢側からガレ場を巻く。なんだかんだして、ようやく8時ごろに北鎌のコルに到着。距離はそんなにないが、P5のおかげで時間がかかった。






P10の独標までは明瞭な道が続く。なかなか槍ヶ岳は姿を見せてくれない。独標を登る予定だったが、P5で時間がかかったこともあり、ここは巻くことにした。結果として、独標を登った方が道が分かりやすく、快適だったのでは?と思う。次回もし来ることがあれば登ってみよう。









独標を巻いた先は道が分かりやすい。なかなかスリリングなトラバースや下りが続く。気温が高く、水を節約したいけれど集中力も高めたい。重くても良いので水をもっと汲んでおけばと後悔し始めた。




P14手前付近にて、道がいよいよガレてきて「これは違うな」と思い、引き返す。稜線に上がれそうなガレ場を上がる。しっかりした道っぽいところに合流し一安心。もっと早くに稜線に上がるべきだった。あとは稜線沿いを歩く。P14では、簡単だけど絶対落ちられないクライミングなどがあった。






16時、槍ヶ岳山頂に到着。節約していた水を山頂で一気に飲み干し、山荘を目指す。たらふく水やジュースを飲んで休憩する。今回の核心は間違いなく暑さだった・・・翌日、槍ヶ岳の西稜を登るのでその偵察も行った。槍のテント場は埋まっていたので、殺生ヒュッテまで下る。
3日目:槍ヶ岳西稜(ルートミスと天候悪化により敗退)~槍平












殺生ヒュッテから槍ヶ岳山荘に登り、西稜の登攀に向かう。ガレ場をかなり下る必要があったけど、途中のバンドを進んでしまう。懸垂とシビアなトラバースで、ビレイポイントには到着した。とりあえず登ってみるけど、明らかに難しい。よくよくトポを見てみると、どうやら違うようだ。来た道を懸垂を交えて戻る。
もっと下るべきだったガレ場に到着。この時点でガスが出てきた。天気予報では雷雨予想だったので早いうちに西稜を登りたかったけど、残念ながら撤退。槍ヶ岳山荘に戻り、槍平を目指す。昼過ぎに槍平に到着し、浴びるほどにお酒を飲んで就寝した。
翌日、新穂高温泉から事前に予約していたバスにて松本駅へ。松本駅からJRにて信濃大町駅に移動。信濃大町駅からはバスにて七倉ダムへ車を取りに行く。タイムテーブルが絶妙で助かりました。
帰りは二郎系ラーメンで栄養補給


安曇野ICの近くにある、きまぐれ八兵衛さんに行きました。二郎系以外にも、ラーメンの種類がとにかく多い。でも今回のお目当ては二郎系ラーメン。最近は山の遠征に行くたびに、ご当地二郎を探している。おいしかったです!また行きたい。
場所はこちらです。