【大山・三鈷峰】γルンゼの登攀

大山の三鈷峰の西側には、α(アルフ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)の3つのルンゼがあります。難易度はα<γ<βの順で難しいとされています。(αが最も簡単)
今回はγルンゼを登ってきました。結果的に面白い登攀ができ、充実の山行でした。訪れる人も少ない印象です。
元谷6:20-中宝珠乗越7:30-三鈷峰ルンゼ取り付き8:50-γルンゼ取り付き9:30-三鈷峰の稜線11:45-三鈷峰12:10-元谷-南光河原15:00
60mダブルロープ1本、スリング、アルパインヌンチャク、カム(1番前後)、ナッツ
三鈷峰西側ルンゼの写真

右(大山側)から、α・β・γルンゼになります。僕自身、今回γルンゼを登るのが初めてなので、α・βに関しては「多分ここだろう」という感じです。間違っている可能性があるので、参考程度にお願いします。大山観光局のこちらの概念図もわかりやすいです。
駐車場とトイレ
大神山神社奥宮まで参道を上がり、元谷へ行きます。車は南光河原駐車場か、県営駐車場に停めましょう。どちらも料金とアプローチ時間に大きな差はありません。詳しくはこちら。トイレは、南光河原駐車場のトイレが便利です。
アプローチ

今回のログです。元谷避難小屋から中宝珠越に登りました。



元谷から中宝珠越へ上がります。途中、小規模ながらデブリ跡があったので尾根に上がりました。



中宝珠越から剣谷方面へ下ります。中宝珠越からも三鈷峰のルンゼが見えるので、間違えることはないと思います。



ルンゼ入り口までの斜面は、そこまで急では無く、快適です。今回、雪のコンディションには神経を払いました。コンディションによっては雪崩、落石に注意した方がよさそうです。
登攀開始
岩が隠れた急斜面を登る




下部はトラバースから始まります。雪の下に岩が隠れているので注意します。トラバースを終えた後は直上しますが、ところどころ岩が隠れているので油断できません。上に行くと斜度が落ち着き、ラッセルがきつくなります。
上部の岸壁まで登る



高度を稼いだところで、奥の方に岸壁が見え始めます。ちょうど良い所にしっかりした岩があるので、ここで支点構築し、ロープを出しました。
核心となる上部岸壁



写真1枚目は意外と斜度もたっており、岩が多いので気が抜けません。プロテクションも取りづらいです。


60mロープでは、樹林帯の途中までしか登れませんでした。樹林帯はカチコチで、見た目よりも斜度が強いです。木も細く、なかなか気が抜けませんでした。
上部岸壁を超えて、稜線に出る


樹林帯は居心地も悪かったため、とりあえず抜けて、10mほど登ったところにある太い木で支点構築しました。


稜線に出ました。どうやら、北稜や北西稜の最終地点あたりのようです。


最後に短い登りがあります。過去、ここに大きなクラックがありました。今回も雪に隠れたクラックがあったので、雪崩に注意が必要な個所です。登り終えると目の前に大山が広がります。
下山

今回は雪崩のリスクも低いと判断し、勝間ケルンから下山しました。
動画はこちら
まとめ
三鈷峰のガンマルンゼは、ルンゼの雰囲気が最高で、楽しかったです。雪が締まっていればアプローチも短く、時間短縮できそうです。ルンゼ内は雪崩と落石のリスクは常にあると思います。コンディションの見極めが重要だと感じました。