【元ガイドが解説】アルパインクライミングの始め方や装備|アルパインの種類や準備など
- アルパインを教えてくれる人がいない
- 日本におけるアルパインとは?
- アルパインは敷居が高く感じる
アルパインクライミングは教えてくれる人がなかなかいません。昔は山岳会が教えてくれる場所でしたが、時代の変化とともに若い人が入会せず、教える力も無くなってきました。僕の周りでも「やりたいけど、教えてくれる人がいない」と嘆く人を沢山見てきました。
この記事では、アルパインクライミングの始め方について詳しく解説しています。この記事を読むと、アルパインクライミングの種類や必要な知識、装備について学べます。現地で経験豊かな人から学ぶことが一番良いですが、この記事が手助けになれば幸いです。
当ページにて分からない単語はクライミング用語集にて解説しています。
- アルパインクライミングに必要な装備リスト
- 【登山靴】岩稜帯や雪上に対応できるもの
- 【クライミングシューズ】難しい岩場を登る際に使う
- 【ハーネス】ロープクライミングには必須
- 【ビレイデバイス】墜落を止めるギア
- 【カラビナ】アルパインでは数が必要
- 【クイックドロー】アルパインでは数が必要
- 【スリング】用途に合わせた物を持って行く
- 【ヘルメット】実際に被って選ぶ
- 【クライミングロープ】山に応じてシングルかダブルを選ぶ
- 【ナチュラルプロテクション】アルパインでは必須装備
- 【アルパインパック】ルートに応じて30〜60L程度
- 【ヘッドライト】信頼のある登山ブランドの物を使う
- 【ツェルト】人数分が入れるものを用意する
- 【ジェットボイル】いざというときにお湯がすぐに沸く
- マルチピッチクライミングで使う装備
- 【スマホポーチ】写真を撮るならあると便利
- 雪山登山に必要な装備リスト
- ロープワークを学ぶ
- アルパインクライミングとは何か?
- アルパインクライミングの種類
- アルパインクライミングを始めるステップ
- 適切な行動食を選んで安全に登る
- 過去の山岳遭難が起きた気象について知る
- まとめ
アルパインクライミングに必要な装備リスト
アルパインクライミングに必要な装備について解説します。
【登山靴】岩稜帯や雪上に対応できるもの


荷物を背負った状態ではソールは固い方が足が疲れにくく、岩も登りやすいです。ローカットは足首の自由度はありますが健脚向きです。ハイカットはつま先で立ちこんだ際に足首のサポートを受けられます。
ソールのつま先にクライミングゾーンが有ると登りやすいです。岩稜帯を登るならクライミングゾーンのある登山靴をおすすめします。
【クライミングシューズ】難しい岩場を登る際に使う

クライミングシューズは、値段が高いシューズほど登りやすいわけではありません。初心者は長時間履いても足が痛くなりにくく、値段が安い靴がおすすめです。以下の記事で詳しく解説しています。
>>【初心者の一足目の選び方】クライミングシューズの選び方とオススメ
アルパインクライミングでは、長時間履いても足が疲れず、痛くなりにくいシューズがおすすめです。選び方については以下の記事で解説しています。
>>マルチピッチ向けクライミングシューズ【オススメ3選徹底比較!】
【ハーネス】ロープクライミングには必須

落ちた時の衝撃から身体を守ってくれます。装着感の良さや使いやすさなど、ハーネス選びで迷うポイントは多いです。ハーネスの選び方は以下の記事で解説しています。
>>【おすすめ12選】クライミング用ハーネスの使い方と選び方を徹底解説!
長時間歩くアルパインクライミングでは、クライミングハーネスほどの装備が必要ないこともあります。アルパインハーネスがおすすめです。アルパインハーネスの選び方は以下の記事で解説しています。
>>【沢登り・雪山・バリエーション】アルパインハーネスの使い方と選び方を解説!
【ビレイデバイス】墜落を止めるギア

ビレイデバイスとは、パートナーを確保するクライミングギアのことです。ビレイデバイスの種類はさまざまあります。それぞれ用途があるので、自分に合ったものを選びましょう。初心者にはビレイの基本動作が学べるチューブ型(ATCやルベルソなど)がおすすめです。
ビレイデバイスについては以下の記事で解説しています。
>>マルチピッチ向けビレイデバイスの選び方【4商品を徹底比較!】
【カラビナ】アルパインでは数が必要

カラビナの種類はあまりにも多く、初心者が選ぶには難しいです。カラビナ選びで失敗しないために知識を身につけましょう。自分にどのカラビナが使いやすいのか、じっくり選びたい方には以下の記事がおすすめです。
>>クライミング用カラビナを徹底解説【登山でも使えるオススメ18種類】
【クイックドロー】アルパインでは数が必要

岩に打ち付けられている支点とロープをクリップするためのクライミングギアです。ルートの長さにもよりますが、アルパインではチームで15~20個近く持って行くこともあります。軽さや大きさ、長さ、扱いやすさなど考慮すべき点は多いです。以下の記事で詳しく解説しています。
>>クイックドローの選び方とおすすめ11選!使い方と事故事例も解説!アルパインヌンチャクは?
【スリング】用途に合わせた物を持って行く

立木に巻いて支点としたり、セルフビレイをとったりするために必要なギアです。使う場面は多いので、短いものから長いものまで複数個持ちましょう。選び方は以下の記事で解説しています。
>>【徹底解説】用途別スリング7選&クライミングでの使い方を分かりやすく解説!
【ヘルメット】実際に被って選ぶ

落石から頭を守ったり、頭から落ちて岩に打ち付けてしまったりするのでヘルメットは必要です。メーカーによってヘルメットの形は変わります。日本人の頭の形にあったヘルメットを選びましょう。
【クライミングロープ】山に応じてシングルかダブルを選ぶ

クライミングロープは見た目がどれも同じなので違いが分かりにくいです。1本で使うならシングルロープを、2本で使うならダブルロープ(ハーフロープ)を選びましょう。クライミングロープについては以下の記事で詳しく解説しています。
>>クライミングロープのおすすめと選び方【ダブルとシングルの違いとは?】
【ナチュラルプロテクション】アルパインでは必須装備

ボルトの代わりにカムやナッツの使用が前提となっているルートもあります。カムやナッツが必要かどうかは、トポ図などで登る前に必ず確認しましょう。カムやナッツの選び方は以下の記事で解説しています。
>>【クライミング】各メーカーのカムの違いと選び方【キャメロットが良いの?】
【アルパインパック】ルートに応じて30〜60L程度


ザックにはハイキング向けとアルパイン向けがあります。アルパインクライミングにはアルパインパックの方が使いやすい理由があります。違いについては以下の記事で解説しています。
>>【夏山&冬山】アルパインザックおすすめ9選|普通のザックとの違いは?
【ヘッドライト】信頼のある登山ブランドの物を使う

時間が重要な要素であるアルパインクライミングでは、暗い中での行動も必要になるシーンがあります。性能が良く、使い勝手の良いヘッドライトを選んでおくと、安全につながります。
>>【明るさだけじゃない】登山用ヘッドライトの選び方とおすすめ|6種類を比較
【ツェルト】人数分が入れるものを用意する
日帰りの予定であっても、アルパインに行くなら必ずツェルトを持ちましょう。雪山でも夏山でも低体温症を防ぐ唯一のアイテムです。以下の記事で解説しています。
>>【低体温症を防ぐ】体温を下げない4箇条&レスキューを呼ぶタイミング、持つべき道具を解説。
【ジェットボイル】いざというときにお湯がすぐに沸く

低温化で素早くお湯を作るにはジェットボイルが一番です。ジェットボイルの選び方や便利な使い方については以下の記事で解説しています。
>>【ジェットボイルはおすすめ】他社バーナーと比較!便利な使い方や裏技、低温での実験を解説
マルチピッチクライミングで使う装備

マルチピッチの技術はアルパインクライミングの基礎です。アルパインでも使いやすいギアを選んでおくと、後で買いなおすこともありません。道具の軽さに惑わされず使いやすいギアを選びましょう。以下の記事で詳しく解説します。
>>【用意したい物20選】マルチピッチクライングの装備を徹底解説!
【スマホポーチ】写真を撮るならあると便利

スマホをズボンのポケットに入れておくと、落下させたり、岩角にぶつけて壊してしまう可能性があります。スマホポーチがあるとすぐに写真が撮れて便利です。。以下の記事で詳しく解説しています。
>>【登山やクライミング】スマホポーチの選び方とおすすめ12選|サイズが重要
雪山登山に必要な装備リスト
アルパインよりな雪山登山に必要な装備について解説します。
【ピッケル】用途に合った物を選ぶ

ピッケルは登る山に合わせてストレートタイプかベントタイプかを選びます。ピッケルの長さは縦走メインなら長い物を、登攀でも使うなら短い物が使いやすいです。ピッケルの選び方は以下の記事で解説しています。
>>【2025年おすすめ16選】ピッケルの選び方|元登山ガイドが徹底解説【初・中級者向け】
【12本爪アイゼン】自分のレベルに合った物を選ぶ

雪が少なく、歩きやすさを重視するなら爪の短いアイゼンがおすすめです。アイゼン歩行に慣れているなら爪の長いアイゼンがおすすめです。こちらの記事で解説しています。
>>【2025年最新】12本爪アイゼンの選び方とオススメ7選を元登山ガイドが徹底解説
【チェーンスパイク】あると便利
雪山へのアプローチで凍った道を歩く事があります。アイゼンを装着するまでもないけど、足の裏に滑り止めを付けたいときはチェーンスパイクがおすすめです。見た目がどれも同じで選び方が複雑ですが、以下の記事で詳しく解説しています。
>>【おすすめ8選】チェーンスパイクを選ぶ5つのポイント|アイゼンとの違いや使用シーン
【雪崩ビーコン】一人でも必ず持つ

雪山に行くならスコップ、プローブ、ビーコンは必ず持ちましょう。スコップとプローブの選び方は比較的簡単ですが、ビーコンは難しいです。値段も高いので、選び方をよく学んでから購入しましょう。雪崩ビーコンの選び方は以下の記事で解説しています。
>>雪崩ビーコンの選び方とおすすめを徹底解説【バリーボックス2とS2の違い
【テムレス】グローブはこれも買う
雪山登山用のグローブは必須です。雪山ではグローブが濡れたり時のために予備も持っておかなければいけません。予備におすすめなのはテムレスです。値段も安いのでおすすめです。以下の記事で詳しく解説しています。
>>【テムレス】湿雪への最適解:全6種類を分かりやすく解説|ミトンタイプは最強
【保温ボトル】温かいお湯を入れて持っていこう
冬山では低体温になるリスクがあります。必ず温かくなれる準備をしておきましょう。寒い時は温かいものを飲むことが一番です。登山用の水筒については以下の記事で詳しく解説しています。
>>【元登山ガイドが選ぶ】登山用水筒(ボトル)を徹底解説|おすすめ21選!4種類を解説
ロープワークを学ぶ

クライミングにはロープワークが必要です。初心者が必ず覚えておかなければいけないロープワークはそんなにも種類があるわけではありません。ただし、覚えておくといざという時に役立つ結びもあります。以下の記事ではロープワークについて解説しています。
>>【登山&クライミングのロープワーク】よく使う結び16選!動画解説付き。細引きとは?
フリクションヒッチもいくつかの種類があるので覚えておきましょう。クライミングではよく使いますが、ロープとプルージックコードの相性が大事です。以下の記事で詳しく解説しています。
>>6種類のフリクションヒッチの使い方と特徴|プルージックコードの選び方とおすすめ
アルパインクライミングとは何か?

アルパインクライミングの定義は、標高の高い山岳地帯でのさまざまな要素を含む登山のことを指します。この記事では、より困難な方法で山に登ることをアルパインクライミングとしています。
アルパインクライミングという言葉はヨーロッパで生まれた言葉です。日本の山にピッタリと合わせる言葉が無いので、さまざまな定義があります。
アルパインクライミングの種類
日本における、アルパインクライミングの種類を具体的に説明します。
【本チャンクライミング】登山とクライミングの合体

クライミング要素と登山要素を掛け合わせた登山です。北岳バットレスや前穂高北尾根、明神岳東稜、剣岳の八ツ峰などがこれに当たります。重い荷物を担いで歩く体力、マルチピッチや懸垂下降の技術、天候や状況を判断する能力が必要です。
【雪山登山】雪稜登攀や縦走も含む

天候や雪の状態、計画、装備など、さまざまな要素がからむ雪山登山もアルパインといえます。生活技術が重要な雪山の縦走もアルパインだと考えています。
【ミックスクライミング】岩と雪、氷のミックス

雪山登山とクライミングを掛け合わせた登山です。岩場をグローブやアイゼンで登る必要があります。岩に雪が付着すると支点やホールドが隠れてしまうので、難易度は大きく変わります。
【アイスクライミング】凍った滝を登る

岩を登る技術とは少し違う、氷を登る技術が必要です。道具の良し悪しも登攀の成否に直結します。
【沢登り】川や源流を詰める

沢登りはリスクが高い遊びです。体力、クライミング技術、不測事態への対処、支点構築など総合的な技術が必要です。簡単な沢登りから非常に難しい沢登りまで、難易度は多岐にわたります。沢登りの始め方は以下の記事で解説しています。
>>【沢登りの始め方】初心者が知るべき基礎知識とリスク、魅力や装備について
アルパインクライミングを始めるステップ
焦りは禁物です。以下のステップを参考に、着実に経験とスキルを積み重ねていきましょう。
アルパインクライミングのリスクを知る
アルパインクライミングにはリスクがあります。リスクがあるからこそ楽しいとさえ言えます。具体的なリスクは以下のとおりです。
- 天候:天気を読む力が必要
- 滑落:歩行技術の習得が必要
- 落石:常に状況の判断が必要
- 雪崩:雪崩についての知識が必要
- 遭難:ルートファインディングが重要
- 低体温症:夏でも注意が必要
技術レベルや体力、経験、価値観が近い信頼できるパートナーと登ることが理想です。僕の経験上、息の合ったパートナーだと登攀時間も早くなり安全です。撤退の判断が必要なときも価値観が似ていると撤退しやすいです。普段から一緒に練習することが大事です。
クライミングが対象の保険に加入する

登山計画書の提出、山岳保険への加入は残された家族や捜索に当たる方のためにも必須です。おすすめはココヘリです。遭難した場合でも発信機を持っていればヘリコプターでほぼピンポイントで発見してくれます。特徴は以下のとおりです。
- 発信機を借りれる
- 遭難時発信機を持っておけば、日本全国ピンポイントで発見
- 捜索・救助活動は550万円まで補償
- アウトドア活動中の登山用品の故障や盗難を3万円まで補償
- 第三者に対する賠償責任を最大1億円補償
年間費5,500円+初回入会金3,300円が必要です。クーポンクードを利用すると入会金の3,300円が無料になります。詳細と申し込みは以下のボタンから行えます。
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マルチピッチクライミングの技術を習得する
まずはフリークライミングを学んでください。短い岩場でロープ操作やプロテクションなどの取り方を学びます。クライミングの始め方は以下の記事で解説しています。
>>【外岩クライミング入門】始め方や安全に楽しむための完全ガイド!ジムとは違うポイント
クライミングに慣れてきたら、マルチピッチクライミングを練習しましょう。アルパインクライミングに必須の技術といえます。マルチピッチクライミングの手順や始め方は以下の記事で解説しています。
>>【基本】マルチピッチクライミングの手順&事前に準備すべきものを解説!
登山学校や講習会、山岳会への参加を検討する

現地で経験豊かな人に学ぶことが最も大事です。そういったチャンスのない方には、登山学校や講習会、山岳会がおすすめです。一緒に登るパートナーも見つけられるかもしれません。人間関係で敬遠される山岳会ですが、山の仲間と長く山に登り続けるには人間関係も重要です。
適切な行動食を選んで安全に登る

アルパインに行くなら体力と行動食選びが重要です。行動食選びを間違えるとシャリバテになります。どんなに体力がある人でも行動できなくなるので気を付けましょう。行動食選びで重要なのは糖質です。以下の記事で詳しく解説しています。
>>【栄養学で解説】行動食の選び方とおすすめ|炭水化物(糖質)が重要【スーパーで買える】
過去の山岳遭難が起きた気象について知る
雪山では気象に起因する遭難事故が多いです。過去の天気図から、リスクのある天気図について知ることができます。以下の記事では、天気図の読み方の基本と過去の事例を紹介しています。
>>【雪山に行く前に】天気図の基礎的な知識を解説!過去の事例も紹介|事故を減らしたい
まとめ
昔は山岳会が登山の技術について教える場所でした。時代の変化とともに山岳会も衰えてきました。おそらくこの流れは止まらないでしょう。僕のブログが少しでも安全登山につながれば幸いです。
一番のおすすめは山岳会への入会です。現地で経験豊かな先輩から教わりましょう。
焦りは禁物です。次から次へと短期間で凄い登山をする人は、登山から離れるのも早い気がしてます。長く安全に楽しみたいですね。
映像でアルパインやクライミングの世界を楽しみたい方には以下の記事がおすすめです。クライミングの映画は面白くない物が多いですが、面白い映画をピックアップしました。無料で見られる方法を解説しています。
>>【無料で見れる】アルパインクライミングの映画|おすすめ7選。感動と興奮をあなたに

